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2013年2月 2日 (土)

冬山ならハードシェルだろう やっぱり。ファイントラック エバーブレス アルマ

20130112_134630_p1120052真冬のオートキャンプと冬山登山、似てて異なる寒さへの備へ、と云ふことについて述べることにする。そもそもオートキャンプとは、冬季の屋外活動である点において共通するが、オートキャンプは所詮は平地であり施設があるものであり、稀に雪山でオートキャンプをするものも居るが、珍奇ともいうべきであろう。畢竟、オートキャンプとは穏やかに日々を過ごすものであって、活動することが目的の登山とは性質が全く異なるのである。

従って、装備の基本たる服装と云ふものについても、その思想から全く別のものと思わねばならぬ。活動せぬまま始めから温かさを保ち、かつまた一旦施設に入ったら、一気にその暖かい施設の気温に対応する必要がある。上衣について云へば、つまりシャツに厚手のスウェイターを着、さらに分厚い羽毛服を着ればよい。寒い外ではそのスタイルで過ごし、室内に入った瞬間に羽毛服を脱げばよいのである。天幕と云えども寒いには違いないが、なに寝袋に入ってしまえば何の問題もない。

而して山岳であればそうはいかぬ。概ね山岳というもの、登りから始まる。カルデラ湖のようなところであれば、下りから始まるが、そもそもそれは山岳とは言えぬであろう。登りから始まると云ふことは、即ち体温の上昇を伴う。進めば進むほど、徐々に体は温まっていく。徐々に、というところに山岳の難しさが生じる。オートキャンプの如き服装であれば、一枚脱いだ瞬間に寒風に晒され、あっと云ふ間に体温は奪われ、活動力は失われる。のみならず低体温症などにより死に至ることもあるであろう。

即ち山岳の衣服というのは、徐々に体温を下げたり上げたりできるよう、薄めの服装を重ね着することが基本である。

えーっと、この文体で思考を走らせ続けるのに限界を感じたので、はい、普段に戻します。でね。重ね着をするんですが、薄いものを重ね着して温かいのか、って思いますよね。これはまあ、意外と温かい、というべきでしょうね。何枚かの服を重ねることにより、服と服の間にできる層自体が保温性を持つからです。ただ、何が何でも重ね着すればいい、というわけではない。いや、ランボーが保安官から逃げ出したような状況であれば、何が何でもあるものを重ね着するべきです。選択肢がないんだから仕方ない。

ただ。雪山登山という目的に合わせて、選択できるなら、重ね着(レイヤード)する衣服に、それぞれの役割をもたせておいたほうが効率が、遥かにいいです。最近は、ファイントラックのように、革新的なレイヤードを提案しているメーカーもあります。が。まず、一番下は下着ですな。アンダーレイヤーと言います。これはウールか化繊を選びます。化繊は吸汗性・速乾性がよいですが、濡れると温かさが今一つ。ウールは、速乾性は劣りますが、濡れても保温性が落ちにくい。加えて、臭いにくい、らしいです。まあ、臭いますがね。程度の問題です。私は化繊とウールの良いとこどりを狙った混紡を使ってますがね。

さて。アンダーレイヤーの上に、ミドルレイヤーを着ます。化繊がよいです。アンダーにたまった汗を外部に放出できるよう、速乾性のいいものを使うのがよろしい。エラそうですな。聞きかじりですけど。厳冬期の場合は、この上に保温着を着ます。フリースがよろしい。ダウンはダメです。行動中に、ダウンは汗を吸ってしまい、保温性が落ちてしまうのです。この点で、オートキャンプと絶対的に違ってきます。ダウンは、行動を止めた時の保温着として、ザックの中に入れておくものなのですな。

そうだったんだ…。

そうです。で。保温着の上に、アウターという防風性をもたせるためのウェアが必要です。春夏秋の場合なら、ソフトシェルという防風性を持たせたウェアを使えばよいです。んが、ソフトシェルには撥水性はありますが、防水性まではないです。雨具の代わりにはならないので、雨具を別に持つ必要があります。今更言うまでもないですが、ゴアテックス推奨です。ってか、個人的にはそれ以外ない、というくらい信頼してます。

で。ちょいとややこしくなってきた。ハードシェルって、じゃあなんなの、ってことですわ。ソフトシェルの上にレインウエアを重ね着すればいいじゃん。うん。そうだね。つうか、暑いわ。ソフトシェルを抜いて、アウターにレインウェアを着ればよい。そうなんですよ。それもあり、なんです。というわけで、奥さんが、今回それで対応してみました。

20130112_124454_p1120025_2結論から言うと、やっぱり対応できます。ゴアのレインウェアにもいろいろありますが、モンベルのストームクルーザークラスなら、生地もしっかりしてますし、もちろん透湿性、防水性にも何の問題もない。

ただ。やはり若干の利便性が、専用のハードシェルには及ばない、ということなんです。例えば、ハードシェルのパンツは(そうでないものもありますが)、サイドジッパーが上から下まで全開になります。つまり靴を脱がなくてもパンツが脱げるんです。アルパインシューズというのは、とてつもなくでかく脱ぎ履きしにくい。ってほどでもないですが、何しろ上から下まで着込んでいるから、靴を脱ぐのは大変です。しかも、雪の山でですね。ありえへん。ですわ。もう着たままいくしかないです。一旦脱いだ後、天候が急変して風雪が強くなってきた、ってときに、靴が脱げるか、ってことですよ。アイゼンつけてるような状態で。

20130103_113648_p103006220130103_113729_p1030064上着にしても、脱ぎ着がしにくい状況で、体温調節をしたいって場合のために、サイドジッパーが付いていて、ここから熱を抜くことができます。

更に、風雪が強くなったときに、フードをかぶりますが、このフードもしっかりと鼻まで覆えるようになっていないと、凍傷になる可能性が高くなります。また、岩稜ではヘルメットをかぶる必要がありますが、ヘルメットをかぶった上にフードがかぶれるように大きめのフードになっています。

加えて、生地の表面が、レインウエアに比べるとざらざらしています。これは滑落などの折に、少しでも抵抗を増すためだそうです。いやあ、そうなんだ。つうか滑落始まったら、斜面にもよるけど、心持程度だろうなあ、とは思います。思いますけど、その心持が生死を分けるかもしれないわけですしね。

ただ、ザラザラしてる分、撥水性は落ちるので、レインウエアとして夏場も着ようと思っても無理です。撥水性が落ちると、多孔質フィルムの目が詰まるので、ゴアテックスだろうがなんだろうが、透湿性がなくなります。暑くて着ていられないです。汗だくになりますな。

しかし、生地が厚いので、夏でも気温の低い山を歩くなら、ジャケットとしてはレインウェアよりこちらのほうが破れにくいので安心です。でも、重いし嵩張るから、ザックの中に入れるのはなあ、とかね。そんなことを考えると、ハードシェルってのは、やっぱり低山歩きメインの人、つまり私みたいなもんには、オーバースペックですな。

さてと。で、エバーブレス アルマ、ですなあ。ほかのメーカーと何が違うか、ちうと。まあ、ザ・ノースフェイスもマウンテンハードウェアもマムートも、それぞれ工夫されておりますので、それぞれいい。マムート、デザインが好きなんですよ。買おうかなあと思ったんですがね。

まずね。ぶっちゃけた話。お値段。ハードシェルって5万円越え当たり前の世界です。前回のお買い物に加えて、ハードシェルジャケット6万円パンツ4万円、とか無理無理。

でもねえ。こういうものって値段なりって絶対あるんですよ。ザ・ノースフェイスも8万円もするものから3万円くらいのものまで、並んでいます。でも、これは絶対レベルが違うものなんです。値段で買うと、後悔します。

ところが。ファイントラックの出してきたハードシェル。ウィンターハードシェルの新製品で38,250円。一番いいのがこのお値段で買える。ここ。ここポイント。ザ・ノースフェイスの安いランクのものを買ってしまった、という寂しさではなく、ファイントラックの一番いいのを買ったという満足感。これ。これ大切。あ、でも組み合わせるパンツは結構いいお値段。の28,250円。

20130112_124128_p1120019_2着心地ですがね。さすがに伸びる。いや、ウェアって日進月歩ですよ。パンツ類もそうですけどね。3年くらい前のものを使ってる方、一度新しいものにそでを通してみたほうがいいです。すげえぜ、このジャケット、とかね。すげえぜ、このパンツ、ってなくらい性能が上がってきています。デザインだけでなくですね。ただ、防水性能はどうなんだろう。私が信頼、というよりむしろ信仰というべきゴアテックスではない。

まあ冬山用というか雪山用ですからね。カッパの性能を求めて買ったわけではないですし、この分厚いのを梅雨時に切る気もないですし。しかし、中途半端に寒い雨の山で、防水性が弱かったら、あっという間に低体温症を起こして死ぬなあ。そこはあまり試したくないので、天気が悪そうな日は山に登らない。これが一番大事です。

あと何回着るのかわからんですけどね。まあ、それを言えば、冬装備全体がそうだし。これに靴下だとか、「山専ボトル」、手袋とか買ってます。総額?総額。考えるのも怖いわ。大まかに、15万。奥さん10万。合計25万は使ってます。夏のボーナス払い頼み。ですわ。ツアー代別。

ところでね。もう1回冬山行くとするでしょ。そうすると、1回当たりの単価が半額の12,5000円。来年2回行くとすると、更に半額の半額。こんなにすげえ風景に出会えるのに、一回当たり3万円ちょい。再来年もう2回行くと1回あたり一人2万円。いや、これはお得。

はい、それってね。コーヒー一杯分のお値段でこんな素敵な浄水器が買えますよって商法と同じですから。なんか最近そういうCM見なかったかなあ。

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