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カテゴリー「自転車」の168件の記事

2020年8月18日 (火)

道央-道東サイクリング2泊3日の旅④使って良かったものいろいろ

Img_0139 じゃあ今回の旅で使ってよかったものの話、しますね。旅慣れた人には当たり前のことでしょうが、いくつになっても発見は面白い。順不同です。

 

まずPEKOさん謹製ウルトラ軽量縦型輪行袋。薄くて強い。扱いやすい。軽い。国内飛行機輪行ならもう十分。飛行機から降りた後も、荷物になるということがないから、ずっと持っていて、いざというときのエスケープルートになる。オーストリッチ製の輪行袋も持っているけど、L-100の1/4以下の体積しかない。とにかく持っていることが負担にならないというのが圧倒的です。

 

Img_0201_20200818221301 オルトリーブ9901シートパックL。これは良かった。防水性、安定性、使いやすさ。さすがの製品。値段なりの価値があります。ただ1点、空気抜きのバルブですが、バルブ自体を引っ張って開放、押し込んでロックというものなんですけど、この引っ張るってのがとても指先の力がいります。力の弱い人には絶対無理、ってレベル。バルブの突起に穴が開いてるので、ここにフックか、あるいは小さいカラビナを付けちゃえばクリアできると思います。

 

良かったもの3つ目。当たり前っちゃ当たり前なんですが、SPDシューズとペダル。普段使ってるSPD-SLペダルと交換してSPDにしたんですが、これは正解。SPDシューズだとそのまま観光地を歩いたり飛行機に乗ったりできますから、とても楽。SPD-SLにして軽いサンダルを持っていくって人もいるようですけど、正直メリットがわかんない。荷物が増えるし、履き替えも面倒だし。パワーの伝導効率なんて、素人レベルじゃわかんないですからね。

 

Img_0296 まあそれを言えば、フラットペダルで行くってのもありかな。ただ、クリートでペダルに脚が付いている状態に慣れていると、フラットペダルってなんか不安定感が強いかな。ぼくがフラットペダルをもってないだけで、フラットペダルがあるなら、ツーリングにはいいかもです。

 

その4。パールイズミのカジュアルジャージ。やっぱり何日か続く旅行でも自転車で行くとなれば荷物は最小限にしたい。速乾性のウエアなんで、宿で洗濯して毎日同じものを着る、ということになります。じゃあどのジャージを着ていくかってことで、普段来ている体にフィットするジャージではなくて、少し緩めフィットのカジュアルジャージ。これだと、ご飯を食べるお店に入るにしてもセコマに行くにしても、ちょっと普段着っぽい。ご飯を食べてもお腹が即座にぽっこりするってほどではない。緩緩した感じが、旅にはいいと思います。などと言いつつ、買ったときは、いつもフィットしたものしか来たことがなかったので、ゆるゆる感に驚いて、間違ったと後悔してましたが。や、良かったわ。

 

ついでに、パンツも普段履いてるビブショーツではなくて、ハーフパンツにインナーパンツの組み合わせ。自転車を降りた時に普段着に近いってのもあるし、もし転んでパンツが裂けるような状況があった時に、ビブだと残り期間をお知り出して走ることになりますからね。その点、ハーフパンツにインナーの組み合わせだと、いざというときにも心強い。

 

Img_0245 その5。ビジネスホテル。通称ビジホ。ビジホと言ってもピンキリで、いいところもあれば良くないところもある。狭かったりくさかったり。ただこれまでもビジホは使ってきましたが、今回は違う視点で、ビジホっていいじゃん、って思った話。洗濯機がある。これね、普段の旅ではほとんど洗濯機なんて使わなかった。何か洗う必要があっても部屋で洗って、部屋に干す。その程度です。

 

ところが今回は、毎日来ていたものを洗って、翌日には確実に乾いていてほしい。速乾素材ばかりなので乾きは早いというものの、手絞りでは水分が大量に残ってしまう。化学繊維だから乾燥機はいらないけど、脱水機が欲しい。脱水機があればなんとかなる。

 

ビジホって出張族の連泊も当たり前ですから、たいてい洗濯機や乾燥機があります。これがとてもありがたかった。ひだか高原荘はビジホではないけど、連泊想定の宿なので、洗濯機も乾燥機もあります。

 

逆に、普段泊まるのにちょっといい宿、いわゆるシティホテル、今回で言うとANAクラウンホテルは洗濯を自分でするなんて想定がないので、ランドリーサービスになってしまいます。これは逆に困りましたね。ホテル自体は快適でも、自転車旅行には向いてない。

 

まあ自転車旅行の場合、民宿というのもいい選択だなあ、と思います。ご飯を食べる場所がないようなところはそもそもビジネスホテルもないでしょうけど、疲れて宿について、どこか外に食べに行くってのも面倒くさいよね。ご飯を出してくれる民宿は、いいなあ。北海道の民宿ってご飯がおいしいってイメージがあります。いやまあピンキリなんでしょうけども。

 

Img_0198 6つめですが、めだたんぼー。これは今やSNS自転車界を席巻していると言っても過言ではない製品。自転車乗りは、どっか出かけると写真に自転車を残したい。ところがロードバイクってスタンドがない。自立しない。でも自転車には立っていてほしい。

 

そこでいくつかの方法があります。壁やガードレールなどにもたれかけさせる。これが一番安定します。ただ壁もガードレースもどこにでもあるってわけではないし、それに見た目がよくない場合も多々ある。

 

ちょっとだけ高等技になるんですが、ヘルメットや段差を利用して、ペダルを固定して止めるって方法もあります。ただ、あまり安定しないのと、ヘルメットでこれを多用すると、ヘルメットに結構傷が入ります。

 

さらに高等技で、ペダルの付け根、クランクシャフトって場所に穴が開いてるんですが、ここに棒を差し込んで立てるって方法もある。ただこれもあまり安定しませんし、ちょうどいい長さの棒がない。持って歩くには少し長めの棒でないと、うまく立たない。普通はそこで諦めるんですけどね。

 

りょうちんさんという方が、もうちょっといいものを作ろうってことで作った、アクリル製のスタンドです。これの秀逸なところは中継ぎ式にしてコンパクトにしたことと、透明なアクリル製にして、スタンドがぱっと見には見えなくしたことです。で、実はもっとすごい着想だなと感心しているのが、このスタンドを使うときに、付属のベルクロテープを使ってブレーキを効かせた状態で固定する、ということを使用法として明確にしたことです。これは気づかなかった。棒を差し込んで立てるにしろ、ヘルメットで支えるにしろ、あるいは壁に立てかけた場合でも、少しでも自転車が動いてしまうとあっという間に倒れてしまいます。ブレーキをかけただけで、これが飛躍的に安定する。それをベルクロテープって方法で簡単に実現した。ここが成功の大きな鍵じゃないですかね。

 

実は昔、ぼくもアクリル棒で自作したんですけど、あっという間に倒れてしまって、こんなんダメじゃん、でヘルメット固定派になったんですね。それがすっかりめだたんぼー派。素晴らしい。

 

Img_0771 Img_0772 で、最後にこれ。ブラックダイヤモンドのシラス9ってバックパック。バックパックなんですよこれが。握りこぶしの半分もない、卵くらいの大きさにまとまるバックパック。広げたときの容量9L。重さ30g。いやね、荷物は背負わない旅っていいましたけどね、いざってときがあるじゃないですか。コンビニで補給食ちょっと買って、でもシートパックにはもう詰めたくない、ってことがある。今回もひだか高原荘に泊まる前にセコマで夕食を買い込んだものの結構かさばって、ってことがありました。

 

そんなときにこれ。広げるとちゃんとしたバックパック。ショルダーストラップの長さ調節もできるし、チェストベルトも付いている。山に行くメインザックには使えないけど、アタックザックくらいの使い方なら十分です。普段はオルトリーブのシートパックにお守りのようにぶら下げておいて、必要なときにさっと広げる。ちょっとお高いですけど、なかなかの実用性かと。

 

あまりにコンパクトでなくしそうなので、Tileって落とし物タグをつけて、いざというときにはこれを鳴らします。万が一、バッグごと持っていかれるようなことがあっても、Tileついているので見つけやすい、という防犯上の意味もありますがね。

 

まあほかにもちょろちょろあるんですが、説明したいのはこんなものか。旅はね。行く前の準備であれやこれや考えるのが好きです。そこも含めての旅の楽しみかなあ。

 

旅の後半は、奥さんと一緒に道東を車で回りましたが、実はそっちのプランニングは奥さん担当。これはこれで、何があるのかサプライズがあって、楽しみましたけどね。気力があったら、そっちの記事も作りましょう。

2020年8月16日 (日)

還暦直前記念 祝328㎞走破 道央-道東サイクリング2泊3日の旅③釧路に来たらスパカツ食え

  Img_0257 さて3日目であります。ここにいたって体の不調はどこにもない。というかむしろ快調であります。

 

まあでも言うたらなんですけどね、還暦がだれでもいつでもそう行けるかっちゅうたら、そんなことがあるはずもなく、考えてみるとかなりの備えをしております。

 

まずですね。そもそも1日に100㎞くらいを走るのはそんなに負担ではない、という自転車乗りとしての経験があります。それに加えて、この1年くらいはずっと、週に3日以上、時間にして少ない時で20分、多い時で1時間くらいローラーに乗っています。特にこの4月くらいからはZWIFTを本格的に始めて、かなり負荷を上げて乗ってきました。基礎体力はかなり上がっております。

 

とはいえ、3日連続して100㎞以上を走る経験はないので、筋肉痛や各部の炎症が起きる可能性がありました。そこであらかじめ、炎症止めと痛み止めとして、ロキソニンを朝と夕方に飲んでいます。

 

体に負担がかかりにくいように、荷物を背負わなかったのも正解でしょう。もちろんしっかり飯を食った。飯はね。飯は大事ですよ。

 

ということで、ドーミーイン帯広の朝食です。ドーミーイン帯広の朝食のご飯は、白飯と豚丼が選べます。そりゃ豚丼食うでしょう。昨日も食ったけどさ。でも豚丼だよ。豚丼選ぶよねえ。選んだ。うまい。

 

Img_0272 さて出発です。今日は曇り。雨でないだけいいか。とはいえこっから釧路まで、というか釧路付近は例年ならば、3日のうち2日は霧が出ます。いや、5日のうち4日は霧が出るというくらい、お日様には縁がないので、帯広で曇りならばずっとこんな感じですなあ。まあいい。

 

出ましょう。帯広の街を出たあたりから、いわゆる北海道的な風景が広がってきます。緑の牧草地と刈り取られて茶色くなっている牧草地がマス目上になっているなだらかな丘。あれ。あの感じ。松山千春の歌、果てしない大空と広い大地の、ってそこばかり口ずさむやつ。道がまっすぐまっすぐ、ずーっと地平までまっすぐ続く。

 

昔、学生の頃オートバイで北海道を走っていたころ、まっすぐ続く道路だと眠くなって、半分意識飛んでしまってたことがありましたな。今回も来る前に、道がまっすぐだと飽きるんじゃないのかなあと思ってましたが、飽きないねえ。自転車だと飽きない。

 

Img_0274 緑があって、川があって、橋があって、朽ちた倉庫があり、草に埋もれたバス停があり、日差しがあって、木陰があって、キタキツネがいて、牛がいて、牛がいなくて、キタキツネがいなくて、何も変わらないまっすぐな道のようでいて、変わっていくんです。

 

5㎞走るとゴールが5㎞近づく。ゴールに近づくことが目的でなく、走っていること自体が目的なので、もう5㎞減っちゃった、あと60㎞しかない、あと55㎞しかない。2時間とちょっとで終わってしまう、もう少しで終わってしまう。そんなことを考えてしまいます。

 

快調なんですよ。なんかこのまま永遠に走っていられそう。うそ。いや実は疲れてないわけではない。でもね、たぶんこのまま4日とか5日とか走っていたら、どこか痛くなってくるかもしれないという予感はある。けれども少なくとも今は、快調。走れるんだ。

 

なあ。60歳になろうとしていても、まだ走れるんだ。へーえ、って感じ。

 

さて、走ってる間のことはあんまり覚えてないです。や、今回に限らずだけど、いつも走っていてふと我に返ると、さっきまで走っていたところのことを覚えてない。でもそれって意識が飛んでたわけではなくて、その瞬間瞬間、風景や風や光が、体を通り抜けていって自分の後ろに残っているような、そんな感じ。瞬間をきちんと受け止めているけど、通り過ぎていく。

 

ま、即物的に言えば、五感を通して脳に入った情報は海馬に送られ、大部分は瞬時に消える感覚記憶として処理され、残りのほとんども短期記憶として数十秒で消えているんでしょうね。残っているのは、気持ちよかったなあ、という記憶やよほど意識した出来事や光景。葉っぱのきらきらしたのとか、風が通り抜けるのとか、地面の凸凹とか、そういうものすべては、気持ちよかったなあに変換されちゃってるんでしょうなあ。

 

Img_0277 いろんな風景や事象を見るのがサイクリングの楽しみという人もいるんでしょうが、ぼくは感覚的にただ受け止めていくのが好きな性分なんでしょう。

 

でだ。何が言いたいかというと、直線を延々と走っていても楽しいって言ったじゃん。たぶん言った。で、走ってる間のことを覚えてないって言ったじゃん。いま言った。それって、覚えてなくても、直線の中にあるいろんな自然の変化を楽しんでいるんだよねってことでね。これが本当に変化がないと、やっぱり飽きるのよ。ってことなんです。

 

帯広から南下して、浦幌町に。浦幌町で東進します。このあたり山間部という感じで、トンネルが出てきます。トンネル怖いよぅ。

 

この山間部を抜けると、海岸線が近づいてくるんですがね。いよいよ夏の道東に入るわけですよ。夏の道東の気候と言ったら、まあおよそ内地の人がイメージする北海道の夏とは程遠い。一言でいうと、冷涼、と。なにしろ8月の平均気温が20度を割ってます。ばかじゃねえのか。このところ連日40℃近い気温が関東地方は続いておりますが、釧路市の気温25℃です。これはかなり暑い。異常気象と言っていい。夏でも朝夕にストーブ炊くのは珍しくないです。

 

なんでこんなに寒いのかってえと、夏、あったかくなるじゃないですか。釧路も夏だから温かくなりたいわけです。ところが釧路のそばの海にはオホーツク海から流れ込んでくる海流、親潮って寒流がありましてね。これが冷たい。冷たい海に温かい空気が入り込むことによって、一気に霧、海霧が発生するんです。暖かくなればなるほど霧が発生し、霧が発生することで太陽が遮られ、気温が上がらない。きっと海上は晴れているんでしょうが、そこで発生した海霧は、道東を一気に冷涼な気候に包み込んでしまうと。

 

なにが言いたいのか。

 

Img_0278 つまりですね。浦幌町を超えると、海風が届くようになります。つまり、霧が届くんです。こっからさき、釧路市内に入るまで、ずっと霧の中です。釧路市の周りの自然は、十勝地方と違って泥炭の湿地帯になりますんで、植生もがらっと変わります。自転車で走っていても、これまでと違う湿原の美しい植物が目を楽しませてくれます。

 

見えればね。

なんにも見えねえ。日勝峠も霧の中だったけれども、1時間も走らないうちに抜けることができました。浦幌町抜けて釧路市まで60㎞はあるのかな、もっとあったな。その間ね、ほぼ真っ白。たまに視界が開けて100m。ひどくなると10m。真っ白い壁の中を、道路にひかれた白いラインだけを手掛かりに、延々と走るわけです。家の中で壁を見ながらローラーやっているようなもんで、まあ何も見るべきものがない。

 

や、まあ多少はね。例えば海の匂いがしてきたり、波の音が聞こえたり、対向車のライトが見えたり、まあそのくらいはね。しかしほぼ道路しか見えない。これはね、これはつまらない。今回初めて、思わず、「飽きたあ」と声に出してしまいましたよ。でね。改めて思ったわけです。普段えんえんと自転車に乗ってて何も覚えてないって言ったって、何も受け止めてなかったわけじゃないんだ、と改めてここで気づいた、って話です。

 

Img_0279 帯広を出たのが8時前、音別町辺りに入ったのが、お昼ごろだったかな。ずっと真っ白な中でね、何を考えてたかってえと、昼に何を食おうかと。今日、釧路で食うものは決めているんです。レストラン泉屋のスパカツ。うん。たぶんあれは1500Kcalくらいはあるよな。釧路に着くのはたぶん2時ごろになるだろう。2時にスパカツを食うとなると、老いたぼくの胃は夜ご飯を受け付けない。第一カロリー的にどうなんだ。

 

よし。ここはもう最後のセコマ飯だ。セコマでおにぎり買おう。セコマは北海道飯。セコマで気になってたおにぎり、ザンギマヨ食うべ。ここでようやくサイクリストに出会いました。しかし若い。ヤングです。声かけるのもなんか申し訳ないので目礼だけして、店頭でザンギマヨおにぎりを食います。還暦前のおっちゃんがこんなお行儀の悪いことで申し訳ない。せいぜい端っこで目立たないようにしました。

 

さ、釧路行くべ。釧路。スパカツ食うべ。スパカツ。こっから40㎞くらいかあ。もう終わっちゃうなあ。今日の走行距離はざっくり120㎞くらい。お尻はだいぶ擦れてきた感があるものの、まだ走れるよなあ。てか、根室まで釧路から120㎞かあ。根室くらいまで行きたいよなあ。いやいや、明日には奥さんが釧路に来るからね。根室なんかいってたらレンタカーも宿も無駄になって、あかんあかん。

 

Img_0314 Img_0321 ここにきてなんか変なアドレナリンが出始めてる感じです。

釧路まであと10㎞くらいのところで、霧が晴れてきました。おおう。夏の釧路で霧が晴れるなんて、もうありえないくらいの幸運です。原野は見られなかったけどさ。釧路の街はよく見える。予定の2時過ぎには釧路市街に入りました。ホテルのチェックインまではまだ時間があります。ちょっくら街の象徴ともいえる幣舞橋で記念撮影しますかね。

 

幣舞橋の広い歩道の真ん中にカメラと自転車をセットして、自撮りします。とりあえず還暦を目の前にして328㎞走れた喜びを表現しないとね。うほっ。こんなことして何度も写真を取り直しても、だれの迷惑にもならないのが、釧路市の現状であります。寂しいもんだ。

 

そして宿。宿には着替えやらなにやらの一式をあらかじめ送ってあります。シャワーを浴びてさっぱりして。さあ泉屋に行って祝杯を上げちゃうよ。

 

Img_0326 Img_0332 見て。これが釧路が誇るB級グルメ、スパカツであります。アツアツの鉄板にたっぷりの油で炒めたパスタ、薄めのカツ、そしてたっぷり濃厚なミートソース。食べているうちにも鉄板に当たるスパゲティが油でどんどんカリっとなっていく。柔らかい麺とカリっとしたアツアツの麺、濃厚なミートソースが変化に富んで、ぐいぐい行きます。ビールが合わないわけがない。中生2杯頼んじゃったね。

 

高崎のシャンゴにもシャンゴ風って似たようなメニューがありますが、食った感じはだいぶ違う。あちこーこーなこっちのほうが、ぼくは好きです。

 

ぼかあね、スパカツを食うために328㎞走ったんだよ。スパカツ万歳。

 

2020年8月14日 (金)

峠はいつも霧に包まれる 道央-道東サイクリング2泊3日の旅②日高町から帯広まで

Img_0194  おお、晴れてる。どうもこのところの予報は当てにならない。まあ難しいんでしょうねえ。過去のデータが参考にならない気象条件が出ているってことか。曇り時々晴れ、ところによって一時雨とか言われてもねえ。ま、ここは素直に晴れを喜びましょう。

 

さ、朝ご飯。ひだか高原荘、日曜日の晩御飯はやってなかったけど、朝ご飯は出してくれるって。とはいえ、朝ご飯の予約をしてるのは2人だけっていうから、まあ期待しないでね。エネルギーだけ確保できたらいいじゃん。ねえ。と思って行った食堂、おばちゃんが一人でセッティングしていて、出してくれた朝ご飯がこれ。おおぅ。さらに、別の場所にはピッチャーに牛乳やオレンジジュース、ごはんのあてもいろいろ揃えていて、大ご馳走です。丁寧に作ったお惣菜が並びます。これはうれしい。さわやかに一日が始まる感じ。なーんかうっれしいなあって気持ちが盛り上がりますわ。

 

今日のコースは日勝峠を越える80㎞、獲得標高1200mか。峠はね。やはりゆるクライマーとしてはどうしても入れたかったコース。とはいえご老体には、110㎞走った翌日のヒルクライム、正直経験がないので、自信もない。まあ行けるだろうと思ってはいますが根拠がないのでねえ。まあ行ける。行こう。

 

Img_0197  ところでね、今回の旅のお供、オルトリーブのシートパックL。これね、すごくいい。まず完全防水なので雨の心配をしなくていい。ロールアップで蓋の開け閉めをするのはちょっと面倒なんですが、そのおかげで、荷物が多少増減しても、蓋の巻き数で容量を調整できるので、荷物のがたつきがない。これは空気抜きバルブの恩恵もあります。空気を抜いてピチッと固めてしまうことで、よりに荷物が固定されます。

 

がたつき防止って点では、今回ミノウラのシートバッグスタビライザーって製品もサドルにつけてます。これはバッグを挟み込むような形になるので、圧倒的にブレがなくなります。

 

Img_0201 ただね。こんだけではない。実は地味に良かったのがオルトリーブバイクパッキング サポートストラップという製品。まあただのストラップなんですが。これがいい。シートパックに荷物をたくさん積めると、シートパックの全長は長くなります。まあそう。でね。シートパックはサドルポストを支点として固定し、サドルレールにぶら下がっていますわね。そうすると、サドルから離れる部分はどうしたって落ちてくるんですよ。下手すればリアタイヤに接触するくらい。

 

エア抜きバルブを活用して、荷物をカチッと固めても、パックの中に芯が通っているわけではないから、長く走っているうちにどうしたって、こう長い荷物が中折れ状態になるわけですわ。で、バイクパッキング サポートストラップ。シートパックの下側にフックをひっかけて、サドルレールにストラップを回す。締め上げると、パックの後ろ側が持ち上げられるという寸法です。これはいい。紐一本で、かっちり巻き上げることができる。

 

でね。実はこのストラップ、もう一つ使い方があって、輪行するときにサドルバッグって邪魔でしょ。サドルバッグを持つと、片手がふさがっちゃう。そこでこのシートパックをサドルバッグに通すと肩掛け紐に!肩にかけて持てるんです。まあ正規の使い方でないけど。オルトリーブシートパックLを買うなら、ストラップも併せて買うように、ということであります。

 

さて。走る話か。今日は日高町を抜けたら日勝峠を降りて清水町に入るまでは補給点がないことが分かっているので、セイコーマートで予備のペットボトルを2本、それから補給食としてアンパン一つを仕入れます。順調にいけば2時前には帯広に入っている計算になるので、まあ十分でしょう。ゼリーの類は3つくらいバッグに入ってますしね。バッグが膨らんでますが、ストラップのせいでたれ落ちたりはしませんよ。

 

Img_0207 日高町から日勝峠までは、ずっと沙流川沿いに走っていきます。特に始めの10㎞くらいは割合と周りも開けてますし、緑も川もきれいで、内地の新緑の季節の田舎を走っているような感じですね。日差しは強いけどさわやか。ただ、やっぱり車の速度が速い。なんかところどころ、ここは自動車専用道路なんじゃないか、と錯覚させるような道路の作りになってます。だってねえ。二車線の道路の真ん中の中央分離帯に、こんながっつりしたガードレールが延々と続いてるんですよ。内地の田舎の高速道路よりよほど分離がしっかりしてる。

 

ただこれがあるせいで、トラックに追い抜かれる際に結構ぎりぎりを抜けていく車があって、風圧で引き込まれそうになりますわ。助けてくれ。でも、明らかにスピードを落としてくれている車もあり、そういうときには手を挙げてあいさつします。

 

あ。挨拶といえば、新千歳からこっち、サイクリストには一切あっていません。北海道をツーリングするサイクリストなん幻想じゃねえのかってくらい、サイクリストがいません。なんならオートバイもそんなにいないし、オートバイの皆さんが自転車にもヤエーをしてくれるとかいう話でしたけど、ヤエーしてくれるバイク乗りはいませんでしたねえ。さみしい。

 

Img_0218 だんだんと山が近づいてきます。んが。山の上から雲が流れてくるのが見えます。んーと。これはあそこに突入するってことだよなあ。雲の中って、要するに霧雨の中に突入するってことなんですよねえ。まあしょうがない。突入する以外選択肢がないんだから、突入しましょう。幸い気温は相当高い。少しくらい濡れたって体を冷やしてくれるくらいでしょう。

 

日勝峠辺りは霧が晴れてくれるといいんだけどなあ。などと甘いことを考えます。ここまでだいたい3%程度の緩い坂、このあたりから6%超えてきます。緩いけれども長く続くので、徐々に疲れてきます。少し休みたいので、ダンシングというか立ち漕ぎに切り替えるんですけどね。あ、あかん。シッティングの時にはほとんど荷物の存在を感じないんですが、ダンシングで車体を振ると、もろに荷物の重さがかかってきます。片一方に車体を振って戻す動きになったときに、荷物の重さで慣性が働いて、戻すのが2テンポくらい遅れます。ダンシングのリズムに乗れないんです。かえってすごく疲れる。

 

こうなってくると7%程度の坂でも、ずっと続くので、かなり厳しい。おまけに霧はどんどん濃くなる。30mも視界があるかないか。車は少ないですが、こんな霧の中、メンタルが削られます。少しでも目立たにゃなりません。装備してるライトを全部、最大光量に上げます。シートステイに2個、ハンドルエンドに2個、ヘルメットに1個。前照灯も点けましょう。 うんとこしょ。うんとこしょ。

 

霧の中に日勝峠の表示が見えました。うん、霧の中だね。そうだよねえ白いよね、うん、まあこんなもんだよ。峠ってのはね、山の一番高いところにあるわけじゃないんだ。山と山の間にある一番低いところを峠にしないと、上るのが大変だからねえ。そういうところは往々にして風の抜ける道でもあり、霧の流れる場所でもあるからねえ。しょうがないねえ。

 

Img_0212 Img_0225 日勝峠にはトンネルがあるので、ここを抜けると風景が変わる可能性があります。よし、行こう。トンネル怖いけど、行くしかないもんねえ。ライトいっぱいつけてるし。行こう。抜けた先に青空が待ってるかもしれないもの。

 

はい。抜けました。ほらさっきと風景が違う。さっきまでは30mは視界があったのに、視界20m切ったわ。雨粒も大きいわ。ここからたぶんずっと下り。もうびしょ濡れ決定。雨装備出すかあ。シューズカバー、ヘルメットカバーを装着して、レインウエアの上着だけ着ます。気温はそこそこ高いので、パンツまではくとかなり蒸れそう。体温を下げすぎないように、上着だけ。

 

そして延々と続く霧のダウンヒル。ここはどこなんだろうねえ。以前走った渋峠も霧の中だったねえ。渋峠も日勝峠も風景は全く変わらないねえ。真っ白だもんねえ。はい。清水町に入るまではずっと霧の中でした。

 

Img_0242 Img_0243 もうここまで来たら帯広でお昼ご飯を食べましょう。帯広といえば豚丼。清水町にもあればそこだっていいんですが、まあ清水町から帯広のお中心街まで1時間もかからないから、帯広に行っちゃうか。道路がどんどん広くなり、都会に入ります。

 

帯広の豚丼はぶたいち。なんか超有名店もあるみたいですが、何時間か並んだ、なんて話も聞きますので、それはいらんわ。とそこそこの人気店に向かいます豚丼はバラ肉とロースの相盛りを選んで、そんだけではちょっと絵的にばえないので、半熟卵を追加トッピング。うん、まあ豚丼だ。おいしいですよ。おいしい。ただ好みとしては、ぼくは秩父のちんばた派ですがね。肉が柔らかすぎるというか、ちんばたのように少し肉の食感ががっしりしてる方が好みです。あくまでも好みの問題です。

 

さ、もう3時。今夜の宿は帯広のビジネスホテル、ドーミーイン。ドーミーインはね。いいんですよ。大浴場があって、ベッドも広くて、朝ご飯もうまい。ビジネスホテルのあの狭い風呂って大嫌いでねえ。いっそもうシャワールームにしてくれよって思うんですが、それを実現しているのがドーミーイン。部屋のバスルームには浴槽がなく、シャワールームだけ。この割り切りが素敵。

 

ここの大浴場にはサウナもあって、しかもサウナの中にテレビがついてるおじさん好みの仕様.

これはいい。サウナに入って水風呂に入ってすっきりですよ。温泉よりむしろサウナが好き派です。

 

Img_0247 Img_0250 ビジネスホテルなんで、晩御飯はない。近くに店を探しましょう。何喰うべか。うん。基本帯広は内陸だからね。いわゆる北海道名産ってもので探すと、ジャガイモトウモロコシ、いやそれはごはんにならない。あとは豚肉。豚肉さっき食ったしなあ。とりあえずグーグルで探していると、帯広のソウルフード、インディアンカレーというものを見つけました。ああ、カレー。カレーはいいな。カツカレーにビール付けよう。最高じゃん。

 

ほら見てえ。ごはんの上にカツを乗せて、ドロリとしたカレーが全面を覆うタイプ。見た目はね、カツが見えないくてさみしいんだけど、ルーがたっぷり乗っているから、ルーとカツとごはんをバランスよく食べられる。しかもこれ切り方がね、普通に縦に切った後、横にも包丁を入れているから、カツが小さくなって、スプーンに乗せやすい。辛さを調整できるのもいい。1(普通)から6(極辛)まで。当然6ですよ。ぼくはね。ココイチで10辛を食べる男ですよ。極辛を選ばなくてどうするって話ですよ。

 

最近の辛いものチャレンジメニューと違って、昔からある店の一番辛いメニューというのは良識の範囲内にあるので、大丈夫です。チャレンジメニューは、あかん。あれはゲームだ。

 

とてもおいしくいただきました。ただね。問題がひとつ。メニューにビールがねえ。しょうがないので、ホテルでビールだけいただきました。

 

あ。そうだ。着替えなんですが、持って行ったジャージは着ている1セットだけです。ホテル用には薄いTシャツとパンツ、下着とズボンですね。当然毎日汗だくの塩吹き状態なんで、毎日洗います。そういう点でも、洗濯機があるビジネスホテルはありがたい。ひだか高原荘にも洗濯機、ありました。脱水までかけておくと、速乾性の高いジャージは数時間で乾きます。

 

よし、これで明日の準備は整った。きょうもよく食べたなあ(ちがう

2020年8月12日 (水)

ぐるっと暦が還ってぼく夏をする 道央-道東サイクリング2泊3日の旅①新千歳から日高町まで

Img_0141 ということで第1日目。今日は、新千歳空港から出発して日高町までの110㎞を走る日。できるだけスタートを早くするために、始発に乗って羽田に向かいます。休日の始発ならば、羽田までの輪行も気を遣わずに行けるだろうという算段。

 

実際のところこのご時世、混雑を避けるというだけなら始発でなくても大丈夫でしょうが、実際始発に乗ったおかげで一番前の電車の多目的スペースに輪行袋を置くことができました。そもそもここは車いすやらベビーカーの優先場所なので、ほかに人が乗ってるときには利用を避けたほうがいいことは言うまでもない、ですわね。

 

今回はJALを使うので第1ターミナルに向かいましょう。運賃だけならLCCという選択もあるんでしょうが、ぼくは心配性なので困ったときのサービスをあらかじめ期待してJALやANAを使います。トラブルを自分で何とかできる旅の達人は、LCCを使うんでしょうねえ。

 

飛行機に乗る時のチェックイン、なんかこれ日進月歩で変わってますよねえ。年に一度も飛行機に乗るか乗らないかのおじちゃんは、いちいち挙動不審になりますよ。今回は荷物を預けるのだって機械で受け付けて預けるシステムが稼働してるみたいで、ここで自転車預けるのは不安だなあと思ったら。自転車やベビーカーのような荷物は「特殊荷物」として、昔ながらの人力で引き受けてもらえます。

 

Img_0161 係の人は手慣れたもので「自転車ですね」、「上にするときはこちらになるように表示を張らせてもらいますね」と確認していきます。バッテリーやCO2ガスボンベなどは、機内持ち込み荷物に入れる必要がありますが、逆に工具類は機内に持ち込めないので、ぼくはツールケースに入れたまま、自転車と一緒に預けます。一応、ツールケースは養生テープで固定してしまいます。あ、ついでにヘルメットもフレームに固定して付けてしまいます。当然、ヘルメットが何かにぶつかって壊れるリスクもあるんでしょうけどね。まあそういうことがあれば、そもそも自転車が壊れてるわ、と。ま、いいや。

 

あとは自分がチェックインして、飛行機に乗るだけ。これもねえ。昔と違って、今はアイフォーンに登録されているQRコードを読ませるだけで、ほんとに気楽。荷物はオルトリーブ バイクパッキングシートパックLにまとめています。

 

Img_0159Img_0160 新千歳空港での自転車の受け取りにも、係の方が丁重に自転車を運んできてくれます。ありがたいありがたい。さらに新千歳空港にはサイクルステーションという輪行を解いて自転車を組み立てる場所が用意されてます。またサービスカウンターではエアゲージ付きのポンプも貸し出してくれますから、携帯用ポンプで汗をかいて空気を入れる必要はありません。なんてありがたいことでしょう。

 

でね。ただね。ここがそのサイクルステーション。まずサービスカウンターからえらく遠い上に、雨ざらしのただの不要自転車集積所となり果てておりました。これはあかんなあ。せっかくやるんなら、ちゃんと管理セにゃいかんです。ポンプを返しに行くときにも、このサイクルステーションに自転車を置くように言われましたが、ここはもう断固拒否ですよ。自転車放置のような不法行為が行われているところに自転車を置けるもんですか。ねえ。

 

ちなみにサイクルステーションに行くには、1Fでいったん外に出て、アーチ状になった建物に沿って右側に、ずーっとずーっと歩いた一番端っこです。この案内もとてもわかりづらいです。

 

正直、ポンプを借りたら、カウンター近くの出入り口すぐ脇にいくらでもあるスペースで組み立てすればいいじゃん、と思ってしまいましたね。あかんかな。サービスカウンターのお姉さんにはその旨伝えておいたので、改善につながるといいんですがねえ。せっかくのサービスなので。

 

飛行機がついたのが午前10時でしたが、サイクルステーションを探すのに手間取って、走り出したのは11時近くになっていました。まあ、しかしいったん走り出せば、道路は広い、路面はいい、車は少ない、でハイペースで進めます。これは3日間通してなんですが、30㎞/h巡行がとれも楽なんですよ。なんなら35㎞/hもきつくない。この春からずっとZWIFTで負荷かけた練習してきたのもあるんでしょうが、信号がないからGoStopで脚を削られない。いったん上げた速度を維持しやすい。

 

ていうか、オルトリーブのシートパックL、神。走り出した瞬間からありがたさを痛感する。荷物の重みが背中にかからないって素晴らしい。

 

Img_0162 気温は少し暑いくらい。というか気温はさほどでもないけど蒸す。北海道らしくはないです。半袖ジャージでちょうどいい感じ。曇り空ですが、しっかり日焼け止めは塗りましょう。110㎞走るとなると、20㎞/h換算で5.5時間。休憩を入れると7時間はみたいところ。明るいうちにつきたいですが、楽しいサイクリングの目的を忘れちゃあしょうがない。

 

苫小牧方面に向かってものの1時間も走らないうちに、道の駅ウトナイ湖を発見。実は、空港で飲み物を補給してくるのを忘れたので、コンビニを探していたんですが、空港からウトナイ湖までの10㎞、1軒のコンビニも自販機もない。北海道の補給の厳しさを再確認しましたね。

 

自販機で水分の補給とトイレ。とりあえずトイレを見かけたらトイレに行く。コンビニに入るときはトイレに行く。行けるときに行っておくのが大事。しかし、汗だくなのでマスクをつけるのが気持ち悪いですな。今は、どこかに入るときにマスクをつけるのはしょうがない。走行中にマスクをつけるのは意味がないので、やりませんけどね。

 

Img_0171 Img_0173 水分を補給したら、、第一の目標地点、ラーメン寳龍を目指します。昼食どころとして、北海道ラーメンを提供してくれる場所を探したら、ちょうどいい場所にあったのがこちら。新千歳から2時間くらい走ったところ。グーグルの評価が4.0だったしね。北海道といえば味噌ラーメンだしね。味噌ラーメン食おう。

 

味噌チャーシュー麺960円。昔ながらの、鉄鍋を振って痛めた野菜にスープ入れる感じの味噌ラーメン。チャーシューはパサパサ系。スープ取った後の肩ロースって感じ。うまいまずいで言ったら、旨いチャーシューではないけど、昔はみんなこうだった、これもありだよって感じのチャーシュー。総合満足度かなり高い。さすがグーグル。個人店は特徴があっていいねえ。

 

と思ったら、このラーメン寳龍って看板、日高から釧路、網走に向かうまであちこちで見かけました。チェーン店っていうか、チェーンほど厳密じゃないけど、昔の「うまいラーメンショップ」みたいな感じかな。まあ、旨かったのでよし。

 

むかわ町で沙流川に沿って北上し、日高町を目指します。この日はストラバのデータでは800m上るはず。埼玉県民的に800m上るってのは、例えば白石峠から刈場坂峠まで行くような感じかなー、キツいかなー。と思っていましたけどね。距離感が違う。50㎞くらいかけて高度を600m上げていく感じなので、ゆるゆるです。斜度で言うと、せいぜい4%。速度的にも25㎞から上を維持してる感じ。道路も広いし、車も少ないし、気持ちいいなあ、と。

 

当然、そこを走る車のスピードもアップするんでしょうね。バーストしたタイヤの破片が落ちてました。それも1か所じゃなく、3か所も。それぞれ全然違う場所です。バーストしたタイヤなんて、内地で見たことないのに、この60㎞の間に3か所も。北海道おそるべしです。

 

地図で見てると、この沙流川沿いの道、国道237号線。内地の感覚だと細くて、くねくねしてる感じなんですが、やはりスケール感が違うので、のびのび走れます。下調べではむかわ町から日高町までの間には、セイコーマートが1軒しかないと思ったんですが、2軒ありました。

 

Img_0174 曇り空が晴れて、緑がきれいです。ぼーっと辺りを見ながら走ってたら、何やら道路の端にちょろちょろするものがいます。キタキツネです。写真を撮りたかったのですが、警戒心が強くてすぐに隠れてしまいました。それは正しいキタキツネです。野生動物に食べ物を与えてはいけません。まあ常識であるべきですが、Twitterなんぞで情報見てると、世の中にはとんでもない人たちがいますからねえ。知床横断道路でヒグマの写真を撮るために、車を止めて降りて写真を撮っている馬鹿がたくさんいましたねえ。食われてしまえばいいのにね。

 

まあともかく。日差しが出ると暑いです。ガーミンで見る気温表示は27度くらいですが、蒸し暑いので汗だらだら出てます。でも気持ちいい。脚が軽い。やはりこれはZWIFTトレーニングの効果が出てるんでしょうかねえ。そんなつもりでやってきたわけではなくて、ZWIFTが面白かったからやってただけですんで、怪我の功名です。

 

気持ちよく走っているうちに、今日の予定の残りの距離がどんどん減っていきます。どこできつい坂が出てくるかな、あと標高をどのくらい上げなきゃならないかな、などと考えてましたが、考えているうちに日高町に入ってしまいました。うむ、どうもSTRAVAで作ったルート図の標高、かなり多めに出ちゃう気がします。

 

Img_0189さて、今夜の宿はひだか高原荘。日帰り入浴もやっている、昔の国民宿舎的な感じの宿ですね。コロナの影響か、もともと客が少ないのかわかりませんが、この日は夕食の提供ができないということでしたんで、宿から少し離れたところにあるセイコーマートによって、今夜の晩御飯とお酒を買ってきます。

 

あ、ひだか高原荘は、あらかじめ頼んでおくと自転車を館内に置かせてくれます。ありがたいありがたい。頼んでおかないと、ダメかもしんないです。

 

Img_0191 大浴場のサウナは営業停止中でしたが、ひろびろとした温泉でさっぱり汗を流し、少し冷えたコンビニご飯を食べます。うん、まあなんかわかんないけど、楽しい。また明日も走れるから楽しい。天気予報がちょっと怪しいけど、覚悟の上だ。それもぼくの夏休みだからね。

 

というわけで、ロキソニンを飲んでお休みします。ロキソニンは炎症止めなので、筋肉痛を予防的に抑える仕事をしてくれます。この後も3日間ロキソニンにはお世話になりました。そういう使い方がいいのか悪いのかはよくわかりませんが、3日間体がきついことがなかったので、良しとしましょう。しました。というわけで、続く。楽しかったなあ。

2020年7月26日 (日)

北海道2泊3日自転車旅行のパッキング 持っていく荷物 新千歳-釧路ツーリング準備④

Img_9971 さて。旅の荷物を作ろう

 

今回の旅は距離310㎞、獲得標高2900m。なんなら1日で走ってもおかしくない距離ですがね。ちょっと前までならそういう無理も効いたかもしれませんが、もうね。還暦だしね。どのくらい自分が持つのか、はなはだ心もとない。それに、一気に300㎞走るとなると、途中なにをする暇もないですしね。のんびりサイクリングとなると、何日かに分けた方が楽しいに決まってます。

 

よし、3日だ。3日分の荷物計画を立てようぜ。

 

若者だとテント泊や野宿、ライダーズハウスとか。でもおじちゃん、テントまで持ちたくないし、なにより夜はゆっくり休みたい。ここはホテルで。ホテルだと、夜の間にその日に来てたものを洗濯して、パンツ一丁でくつろぐこともできますしね。歯ブラシも髭剃りも持たなくていい。

 

さて。北海道サイクリングが、地元の山の中を走るのと違うのは、気温と補給。まあ奥武蔵や秩父の山の中を走っていても、同じような問題はあるんですがね。もっと極端ですわね。山の上で天気が悪いと、夏でも気温10℃を下回ることがあるし、平地だと35℃くらいになることもある。補給については、50㎞は何もないときがあるってことは覚悟しておく必要はありますわね。

 

一般論として、補給で一番怖いのは、水ですな。秩父の清流であっても、沢水は飲まない方がいいです。ちょっと上流で死んだネズミが腐ってるかもしれません。何が入っているかわかったもんじゃない。飲むなら地下から直接出ている湧き水ですね。まして北海道。有名なところで、キタキツネに寄生しているエキノコックスという寄生虫がいます。肝臓の中に食い込んでくるやつ。5年生存率30%という、恐ろしいやつです。沢水で手を洗って口を拭っただけでもエキノコックスの卵が入ってしまうかもしれないです。

 

気温が上がるかもしれないので、ボトル2本もちがいいかもです。ほんと寒いのと暑いの、両方考えなきゃならないのが面倒です。まあそれも楽しみのうちですがね。

 

Img_0013 食べ物については本州というか、埼玉県あたりで補給と言えばまずコンビニ。ま、しかし山の中にはコンビニはない。北海道のコンビニと言えばセイコーマートが有名ですが、いかにセコマが有名だろうと、町と町の間100㎞何もない原野の中にコンビニはない。

 

予め、最低の補給地点は見ておきましょう。今回で言うと、中継地点の日高町から日勝峠を抜けるまで、コンビニはなさそうです。というかなんのお店もないのかな。80㎞くらいは、なにもなさそう。朝8時に走り出せば昼過ぎには清水町に入れそうなので、極端に多い補給食は必要ないでしょうが、トラブルに備えて一食+αくらいはないとダメですね。ハンガーノック用に吸収のいいジェルも忘れないようにしましょうかね。

 

Img_0485 後は通常の山の中を走る時の装備を少し厚くする感じで。パンクトラブルのためには念のためチューブを2本に増やし、修理パッチにタイヤブート、CO2ボンベは3本あればいいか。駆動系のトラブルに備えてミッシングリングにチェーン切り、ディレイラーハンガーの予備も取り寄せました。ディレイラーハンガーって、汎用品ではないので、旅行先で折れるようなことがあれば、そこで理や嫌になってしまいます。タイヤレバーとツールキットも入れましょう。

 

ライト。夜間走行はしたくないですが、なにがあるか分からないので、Volt400と800の2本持ちで。リアライトも2つにヘルメットリアライト、ハンドルバーエンドにも付けてあります。とにかく目立つ。これ大事です。北海道は車が少ない代わりに、どの車もぶっ飛んでいきます。郊外の一般道100㎞/hは普通です。内地から行った人はその感覚で街中にも入っていくので、しばしばスピード違反で捕まります。

 

ウエア類。10℃から35℃までの対応と言っても、ロードバイクですからあんまり荷物は持てない。長袖を必要とする場面が多そうですが、30度を越えることもあり。脱ぎ着で調整できるようにしないとならないですね。雨が降った時にはライトダウンよりフリースの方が強い。それから雨対応。朝から本格的に降るようなら、もう走らないと決めていますが、途中の雨なら対応しないわけにはいかない。レインウエア、レインキャップ、レインシューズカバー、ゴム手袋あたりは必要ですね。ウィンドブレーカーはレインウエアで代用できます。

 

レインウエアは、自転車用のものがいいのはわかってますが、そのためにだけ数万円を払うのはちょっとツラい。ここはエマージェンシーと割り切って、山用のモンベルで行きましょう。少なくとも軽量だしゴアテックスだし。

 

夏用ジャージに日焼け止めを兼ねた長袖インナー、飛行機に乗ることを考えて、パンツはビブではなくてサイクリング用のショートパンツにパット付きのインナーで。靴はSPDにすれば、替えを持たなくて済みます。レッグウォーマーは念のために持ちましょうかね。ソックスの予備は欲しいな。防水靴下は持っていくかどうか、微妙です。靴はSPDにして、サンダルは持たない。ちょっとカチャカチャはしますけどね。

 

ヘルメット、サングラスは当然として、サイクルキャップどうしましょうかね。普段はつばのないものを被っているんですが、雨が降ることも考えるとつば付きのものがよいかもしれません。でもなあ、頭大きい人に、つば付きのサイクルキャップ似合わないと思うんだよなあ。つばの大きめの山用キャップをもっていくか。ヘルメットの下にかぶれることは確認済みです。

 

今回はホテルに泊まるので、歯ブラシだの髭剃りだのはなくても大丈夫でしょう。予備服として、荷物にならないスキンメッシュトランクスとPEKOさんのショートパンツ、薄手の速乾Tシャツがあれば、宿でジャージを洗濯する間に着る服もなんとかなるでしょう。

 

エマージェンシーキットとしては応急手当てのための清浄綿とテーピングテープ、正露丸とロキソニンが少しずつ。日焼け止めは、いるな。

 

バッテリー、充電器関係もいりますわね。というか必需品。ホテル泊なので、まあバッテリーは緊急用なので、スマホ1回分も充電できればいいかな。おお、スマホに財布も必要ですわね。

 

財布には当座の現金と、クレジットカード。キャッシュカード。保険証に免許証。緊急連絡先を書いたIDカード。カードタイプのtileも入れて置き忘れ防止。ハンカチとティッシュ。

 

こうなってくると、それなりの量の荷物になりますが、新しく購入したオルトリーブの完全防水F9901がしっかり受け止めてくれました。あとは背中のポケットにポーチを入れていけば十分です。。

 

輪行袋は4つあるし、巨大サドルバッグは2つあるし、もう完全ロングライドの(準備の)プロですね。

 

まあ、こんだけ考えておけば大丈夫でしょう。それよりもやっぱり、コロナが再流行して、再び県外移動を止められるのが怖いですわねえ。GoToキャンペーンには異論も大きいですが、今の観光業界見てると、瀕死の状態。積極的に行こうよとは誘えないですが、まあぼくは行きます。

 

ああ、なんかヘルメット持っていくの忘れそう…。

2020年7月17日 (金)

北海道2泊3日自転車旅行のパッキング オルトリーブ F9901シートパックL 新千歳-釧路ツーリング準備③

ぼくがロードバイクに乗り始めたころ、10年くらい前ですか。自転車屋さんに、自転車に乗ってる時の荷物ってどうやって持つの? って聞いたら。ロードバイク載るのに荷物なんか持つのはおしゃれじゃないって言われたもんです。

 

でもね。川沿いのサイクリングロードを走るときは、町に近いので最小限の装備でなんとかなりますが、山を走るとなるとさすがにパンク修理の道具くらい持ってなきゃ、山の中で途方にくれます。夜だとか雨だとか、様々な状況に対応できるようにすることは、ある程度の装備はやっぱり必要です。山の中、4,5時間走る程度だと、サドルバッグに予備チューブ、Co2ボンベ、タイヤレバー、お財布、ワイヤーロック。ツールセットとミッシングリング。背中のポケットに補給食。これくらいは持ってます。あ、ボトルとライトも持とうね。

 

20200717-193017  で、そういう時に使うのがこれ。シーコンのピン695。文字通りの容量695㏄。シーコンのサドルバッグの便利なのは、サドルにブラケットを取り付けておいて、ワンタッチで付け外しができること。出先でもたもたしないで済みます。この中にCo2インフレーター、チューブ、タイヤレバー、小さな財布、ワイヤーロックがぎりぎり収まります。

 

1日中外を走るとなると、季節によっては気温差が激しかったり雨が降ったりすることも考えて、アームカバーやウィンドブレーカーも必要になってきます。チューブも1本じゃ不安なので、もう1本。Co2ボンベの予備も増やします。指付きの手袋を持つこともありますね。そうすると、もう少し大きなサドルバッグが欲しくなる。

 

そこで、ちょっとした予備の手袋やアームカバーくらいなら詰め込めるオルトリーブサドルバッグM。1.6L。こちらは旧型モデル。完全防水なので、多少の雨でも中のものが濡れることはありません。現行モデルとはロールアップした後の留め方が少し違います。シーコンより物が入るのはいいんですが、サドルへのブラケットの取り付けは面倒です。シーコンはブラケットネジを手だけで締め付けて固定ができるのに対して、オルトリーブはプラスドライバーが必要です。乗せ替えをしなければいいんでしょうけども。

 

20200717-193032 ただこのバッグでも、晩秋とか早春だとかの1泊2日くらいになってくると、少し厳しい。というのは、その時期って寒暖差が大きいじゃないですかあ。けっこう脱ぎ着が多くなる、というか、日中に気温が上がってジャケット邪魔!ってときに、ジャケットどうするのよ問題。そういうときにも荷物を積めるサイズとして買ったのが、Bike’n Hike Bagというやつ。これは1泊2日くらいの輪行ならとてもよろしい。まず見た目がお洒落ね。まあこういうもののお洒落かどうかは、好みですけど。

 

これの最大の特徴は、肩紐を内蔵してまして、輪行の時などに肩紐を出して背負うことができます。あとおしゃれ。容量は10Lくらいです。

 

20200714-192014 そんなわけで、少しずつサドルバッグが大きくなってきました。今回、飛行機輪行北海道2泊3日のサイクリングをすることにしましたら、あれ、どうもこれまでのだけじゃ厳しいかも、と。雨具もいるし、着替えもいる。それに、今あるBike’n Hike Bagは防水ではない。中の荷物を濡らしたくないだけならドライバッグを入れて運用するという手もあるんですが、バッグ自体はびしょぬれになります。

 

どうするかな。厳しいなら、もう一つバッグを持てばいいじゃん。リュックとか。でもね。要するに、荷物を背負いたくないんです。1日中自転車に乗っていることを考えると、背中にずっと荷物があるのは、暑いし、肩紐も食い込んでくるし、疲労が相当に溜まります。ヒルクライムレースの下山荷物なんかを入れる程度ならいいんですけどね。

 

ヒップバッグという手もあります。あれも、なかなかよろしくない。モンベルのヒップバッグを使ったこともあるんですが、どうしたってずり落ちてきます。絶対にずり落ちないようにするには、ぎゅうぎゅうに腰ひもを閉めて、肩紐を補助として使うしかない。しかもそれでいて、それほどたくさんの荷物が入るわけではない。そのくせジャージの背中のポケットも塞がれてしまい、むしろ出し入れがしにくい分のマイナスが大きかった。

 

荷物をできるだけ背負わないとなると、荷物を減らすかサドルバッグを大きくするかしかないですね。うーん。そうなると、防水大容量シートバッグを探すしかないですな。

 

今回大型サドルバッグの選定に当たっては、GoogleやらYouTubeやらあれやこれやと我が検索の技を駆使して、先人の知見を得たところですね。一つには安いもんでもそれなりには使える、ということですが、同時に安いもんはそれなり、という(当たり前の)知見を得ました。

 

還暦おじちゃんは、お金持ちではないですが小金は持ってますので、快適性を買います。そうすると値段は高いけどさすがという評判の大きなシートバッグ、候補が2種類。オルトリーブシートパックF9901とアピデュラエクスペディションのレギュラー。両方とも2万円くらいのモデルです。で、今回購入したのは、オルトリーブのF9901。

 

入手性の問題です。Amazonやら楽天やらで検索かけて、その時はアピデュラの在庫がなかった。まあそれだけですね。

 

20200714-191715 ただ、購入前に気になっていたのは、巨大なシートパックは取り付けを選ぶ、という情報でした。サドル下とタイヤとの間に十分な余裕がないと、擦る、と。YouTubeで実際にアピデュラを販売してる方が取り付け方を説明している動画を見ましたが、サドルレールとリアブレーキのアーチとの間が20㎝はないと無理だと。なるほど。測ってみましょう。

 

21㎝。ギリですね。微妙です。行けるかどうかはやってみないとわからない。荷物を満載したシートパックは走ってる途中にどうしたって垂れてくる、なんて不安情報もあります。うーん。ただF9901の検索していると、同じサイトに垂れ下がり帽子の補助テープがありました。なるほど、これで引っ張って支えるのか。これも買っておこう。

 

ということで届いたのが、これ。改めてのオルトリーブ バイクパッキングシートパックL。容量8~16.5L。完全防水、空気抜き弁付き。こういうシートバッグは、蓋がジッパーとかではなくてロールアップして止めるようになってるものが多いんです。ロールアップして蓋をしたときに、どうしても中に空気が入って膨らんでしまう。そこで空気抜き弁があると、空気を抜いてきゅっとコンパクトになるという算段です。

 

これまでのバッグと並べてみるとさすがに大きい。バイクンハイクバッグに入りきらずリュックに収めた荷物を全部入れてもまだまだ余裕。これなら途中でお土産買うのも可能かも。というか、むしろここから雨具とか抜くとスカスカになっちゃうんじゃねえのってくらい、余裕があります。むしろ無限に入ると言っていいかもしれません。(嘘です)

 

20200714-194024 一応荷物、ぜんぶぶっこんだ状態で着けてみました。シートステイにガチガチのベルクロテープで仮止めして、サドルレールにバックルを通す。標準的な着け方ですが、シートステイのベルクロががっちりしてるので、安定感があります。結構、サドル下のスペースに余裕があります。なんだ、ぼくけっこう脚が長いんじゃん。(短いです)

 

荷物が大きいと、立ち漕ぎをするときに荷物がぶれるかもしれないので、ミノウラのサポートステイも購入していますが、どうかな。必要かな。まあ付けてみて考えましょうね。

2020年7月12日 (日)

飛行機輪行の準備なう 北海道2泊3日サイクリング 新千歳-釧路ツーリング準備②

というわけで。この夏は北海道サイクリングすることにしました。泊まりがけのサイクリングなんてのは、高校生以来であります。無限の体力を持ってた時代ならいざ知らず、棺桶に片足突っ込んだ還暦おじさんの長距離サイクリングって、どうなんだよ。

 

ストラバで引いたコース図では、全行程310㎞、獲得標高2900m。まあ行けるだろう。行こう。そういう話でしたね。でね。新千歳まで飛行機で自転車を運ばなきゃならない。輪行です。

 

ちなみに現地のホテルに前泊するなんて場合は、輪行する必要はないです。自宅からホテルまで、段ボール箱に入れて届けてもらうサービスなんてのがあります。実際、今回の旅では、サイクリングの後で奥さんに合流して、ドライブ旅行にするので、自転車はこのサービスを使って自宅に送ります。ただこのサービス、受け取りを空港にすることができないので、空港からそのまま走り出したいなんてときは、自分で輪行するしかないです。

 

一般に飛行機で輪行する場合、国内と海外では明らかに扱いが違うようです。まあ輪行に限らないです。荷物の扱いが、海外はほんとに雑。スーツケースが傷だらけになるのなんか珍しくない。その扱いで自転車放り込まれたら、フレームわれてもおかしくない。というかときどき割れるらしい。なもんですから、海外に輪行するときは、ある程度ハードな輪行ケースに入れるのが必須。

 

一方、国内サービスの品質の高さと言ったら、これでもかっていうくらいでね。たまに宅配便の段ボールの角が潰れていることがあるかもしれませんが、その程度ですよ。まして高い料金を払う飛行機便の荷物の扱いなんて、ほんとに丁寧で。

 

日本の優秀な空港スタッフが、壊れそうなのが判ってる自転車輪行袋を雑に扱うわけがない。まあ多少の不運があるかもしれないというのは理解してます。それでも。先人たちの、大丈夫だったよー(自己責任でね)というメッセージ。よし、輪行袋だけで行っちゃおう。まあ多少傷が入るくらいなら気にしない。

 

Img_9589_20200712182701 さて、輪行袋ですが、オーストリッチのL-100、PEKOさんの緊急用ウルトラ軽量横型輪行袋、軽量横型輪行袋、ウルトラ軽量縦型輪行袋と。実際に使ったことがあるのは、緊急用ウルトラ軽量横型輪行袋だけ。文字通り、緊急用として持ち歩いてた輪行袋ですが、ほんとにウルトラ軽量で、ツール缶の中に納まります。

 

初めて輪行した時は、電車が来るまであと10分というタイミングでしたが、余裕で収納できました。まあ、横型は簡単に言うとひっくり返して、前後輪を外して、フレームをサンドイッチにしてバンドで固定、きんちゃく袋にふわっと入れて、口を絞るだけです。簡単な分、スペースは取るし、構造的にももろいので、混んでる電車や飛行機には載せられません。

 

やはりここは縦型輪行で。縦型輪行には袋以外にもエンド金具という道具がいるので、手間がかかり、多少のノウハウもいるらしい。うむ。

 

練習しよう。まあ、実際には輪行袋に詰めるのは家でやって、そのまま飛行機に持ち込むので、手間取って間に合わなくなるという心配もないんですが、心配性なので。帰りも段ボール詰めですしねえ。でも、心配性なので。

 

輪行のやり方はムック本にもありますが、最近はYouTubeに動画をあげている人も多いので、そっちを見た方がわかりやすいです。

 

勉強した限りでは

Img_9826_20200712182601 ①ブレーキを解除して

②ギアをアウタートップに

③ひっくり返して前後輪を外し(先に後輪外した方が楽らしいけど)

④リアエンド金具を通して固定

⑤自転車を立てて、タイヤでサンドイッチ

⑥バンドでタイヤを固定して

⑦肩ひもを通して、輪行袋に入れる。

 

まあ、リアエンド金具の角度とかペダルの向きとか、ギアをインナーに戻すとか、細かいノウハウはいろいろありますが、大筋はこんなもんですか。普段から車に積んだりタイヤ交換したりして前後輪外す作業をしていれば、特に引っかかるところはないです。

 

ただ、実際にそれでうまくいくかと言うと、またリアルは別の問題でね。ちょっとしたことがすっきりしないって程度の問題は出ます。例えば、腕があちこちチェーンオイルで黒くなります。動画で見てる人はきれいなままなのにね。別にチェーン触ったわけでもないのに、いつの間にかあちこち黒いオイルがついてます。

 

動画の通りにばらした自転車を組んでいるのに自立しないとかね。そのあたり、Twitterでぶつぶつ言いながらやってると、親切なおじさんたちが、ああでもないこうでもないと教えてくれます。これは助かる。ああでもないこうでもないと試行錯誤してたら、結局二日がかりになってしまいましたが、一度自分なりに手順を飲み込むと、もうそんなに苦労するところはない、と思いますよ。

 

Img_9827_20200712182701 よっしゃ、できた。とtweetしたら、優しいおじさん仲間が6いいねをくれました。まあこれがTwitterで自撮り決めてる若い女性ローディだと150いいねくらい付いた上に、「がんばりましたね」、「すごいです」、「初めまして。フォローしました」というコメントが20個くらい付くんですが、おじさんなので別にいいです。おじさんをフォローするおじさんには邪心がないので、むしろそれがいい。いいんだ。いいんだよぉおお。

 

実際は、エンド金具をPONICさんという方が作った携帯用のエンド保護具に変えてみたり、固定のゴムバンドを違うものに変えてみたりして、何度か練習しています。PONICさんの保護具は少しデリケートな感じなので、定番オーストリッチの金具に戻します。とりあえず、まあ何も見ないでも10分程度で輪行袋に収められるようになってきました。

 

よし。輪行はこれで行ける。あとは移動だけど、今回は日曜日の始発で羽田に向かうので、まあ混むことはないと踏んでます。混んだら、いやそれはないな。日曜日の朝6時半の山手線が混雑してるって聞いたことがない。や、まあ逆に何時だったら混んでるという話題も出さないけど。始発電車の最前列に乗れば、まあなんとか置く場所も確保できるでしょう。

 

帰りは、釧路から箱詰めして送ります。シクロエクスプレスというサービスを利用すると箱代3400円、送料6000円で北海道から埼玉まで送ることができます。今回の旅の後半は奥さんと合流してドライブに行くのでね。自転車を持って移動するのも面倒ですし、なにより帰りの混雑した山手線を自転車もって乗りたくないですし。

 

行きは輪行、帰りは手ぶらで。まあなんともスマートじゃありませんか。輪行マイスターだからな。脳内だけどな。

 

2020年7月 8日 (水)

北海道でぼく夏をすることにした 新千歳-釧路ツーリング準備①

というわけでね。マレーシア行きたかったねえ。ヒルクライムレース出たかったねえ。

しょうがない。

 

で。急きょ夏の予定を立てることにしたんですが、また九州も行きたいなあ、四国も行きたいなあと考えていたんですが、いまいち計画が具体化しない。何年か前に一度言ったところをもう一度振り返るというような話でもないし。

 

で。ふと北海道に行こうかなあ、と考えた。わけです。北海道釧路は奥さんの実家がありますが、あまり夏に行ったことがない。なぜか冬にばかり行く縁がありましてね。どうしても実家があると、旅行というより滞在という形になることが多くてね。実家があるのに、ほったらかして近くを旅行するのも申し訳ないじゃないですか。

 

でね。今回はただ実家に行くだけでなく、どうせなら自転車をもっていって、自転車で北海道を走りたいなあ、と思ったわけです。もういい歳だからさ。いつまでも自転車旅行できるわけじゃないからね。

 

基本、旅行するときはいつも奥さんと一緒なので、九州だろうが四国だろうが、自転車には乗らないです。今回も旅の後半は、奥さんと一緒にレンタカーで回りますが、ぼくは先行して北海道に入り、何日か走った後、奥さんの実家に合流すればいい。うん。基地となる場所があるわけだから、そういうことができる。

 

当初は学生時代にオートバイで走った知床横断道路を走りたいなあ、と思っていたんです。が。あそこ、いっぱいくまちゃんがいるんですよねえ。まあめったに遭わないとは思うんですが、いろんな人に心配かけて強行できるような年でもないのでねえ。ひぐまちゃんは確かに怖い。かぷってされると頭半分くらい無くなりますからねえ。

 

じゃあってルート探して、そうだ、札幌から釧路まで走ってみるか、と考えたわけです。どのくらい距離があって、どのくらい坂があるんでしょうねえ。

 

調べましょう。こういう時、以前はYahoo!系の自転車ルートを調べることができるルートラボというアプリがあったんですが、この春でもうサービスを閉じてしまいました。フリーのアプリとしては本当に優秀で、有料でも使うよというくらい。これに匹敵するルート作成アプリってなかなかないです。つうか海外アプリを使いこなせない。RWG(Ride with GPS)なんてのもTwitterで教えてもらったんですが、わからん。日本語化がおおざっぱで。

 

ここはもうSTRAVAにするしかないかなあ。定番ですが、有料化されたんですよね。ルートラボのサービス終了に合わせるようにして。まあそんなもんです。

 

Photo_20200708133401 とりあえず、ざっくり新千歳空港を起点にして、釧路を終点にします。300㎞かあ。300㎞ねえ。うんまあ、なんとかなるかな。

 

これまで自分で走った最長距離は170㎞くらい。獲得標高は4200mくらいです。普段走るときは余力残していたいので、山の中で80㎞、獲得標高も1500mくらいですかね。300㎞は無理な距離でもないけど、一日で走れる距離ではない。分けよう。というか、旅ですからね。サイクリングですからね、無理しすぎない。ブルべじゃないんだから。1日100㎞程度と考えれば、三日の行程。まあ還暦おじさんとしては頑張ってる方じゃないですかね。

 

よし。っと。標高は、えーっと3800m。う。まあ全行程で3800mだから無理ではないか。1日目が1800m、二日目も同じくらいあるぞ。うーん。まあいい。行けなくはない。たぶん。

 

とりあえず、コースを分けるとして、となると途中に泊まらなければいけないよな。

 

北海道の場合、スケールがとんでもないので、泊まる場所やら補給点やらをきっちり確認しておかないと、詰みそうな気がします。車でも、早めの給油がお勧めですが、まして自転車旅行。

 

新千歳から走り出せるのはどんなに早くても10時ごろになるはず。となると、移動距離はせいぜい100㎞。できれば60㎞にとどめたい。

 

STRAVAが引いたコースを見ると、新千歳から穂別国道を通って日高町に入り、日勝峠を抜けて帯広に。帯広までで山岳コースで200㎞くらいありますからどう考えても、途中で泊まらなきゃ無理。しんじゃう。日高町で100㎞かあ。ここで獲得標高1850m。ここから先は帯広ぬけて100㎞って考えると幕別あたりか。ここで標高1300m。連日これかあ。おじいちゃんしんじゃう。

 

ちょっとコースを考えよう。よーくストラバのコース設定の画面を見てみると、「標高指定なし」というチェック項目があるじゃありませんか。これをいじってと。「標高を最小化」というヒルクライマーとしてはあるまじき選択肢にチェックを入れます。

 

Photo_20200708133301 よっしゃ。獲得標高2823m。距離は少し伸びて310㎞になりましたが、10㎞なんか獲得標高差1100mに比べたら何ほどのこともありません。たぶん。もともとのコース設定が新千歳空港から東に向かって走るコースだったのに替えて、一旦南下し、沙流川を登るコースになります。うむ。これで行く。エスケープルートとしての石勝線は使えなくなりますが、まあいい。これだと日高町まで110㎞。10㎞なんか屁みたいなもんだ。ちがうけど。1日目の獲得標高は970m。これなら平気。行ける。2日目の日勝峠はどうあがいても登るしかないので、二日目に体力を残しておきたい。

 

問題は、補給。グーグルマップでセイコーマートの所在を確かめると、途中60㎞地点ぐらいにあります。これならいける。日高町から石勝峠を抜けるまでは補給点は見つからないけど、まあ70㎞程度だから日高町で買い込んでいけばなんとでもなるでしょう。

 

これでコースの算段は付きました。次は自転車です。北海道に自転車をもっていくのです。実際問題として、飛行機輪行一択です。というか輪行自体ほぼしたことがないのに、いきなり飛行機輪行。当然羽田に行く前には、電車の輪行もあるわけで、それなりにハードル高いです。

 

まあしかし。なにしろぼくは、1回輪行したことがある上に、輪行袋を4つも持っていて、更に輪行のムック本も2冊持ってますからね。もう完璧ですよ。最近はYouTubeも見てますからね。脳内輪行マスターですよ。輪行なんてどんとこいですよもう。はい。次回は輪行の準備の話です。

2020年6月27日 (土)

コロナ後の世界① ヒルクライム中止になってZWIFTやるようになったね

ってことで、まあ変わりましたね。世の中が。予測もつかない。というか予測はついていたよね、いつか起きるんじゃないかって。実際、パンデミックが世界に終末をもたらした、なんて映画や小説はたくさんありますしねえ。ただまあ、自分のところに被るとは思わなかった、まあそういうことです。

 

みなさん、どんな被害をこうむりましたかね。勤め人のぼくとしては、世の中の企業の多くがそうであるように、在宅勤務を余儀なくされましたけどね。まあなんとかなりました。そういう意味では、幸運な方ですよ。給料もちゃんともらってますしねえ。

 

とは言え、ささやかな不都合もありまして。まあそれくらい文句言うなってレベルの話でね。

 

自転車に乗れなくなっていた。これは共感してくれる人が多い。たぶん。や、まあもともと乗れてなかったんですけど、去年の夏から。いつも行ってる山の中の林道コース。奥武蔵グリーンラインって言うんですが。これが去年の台風でズダボロになりまして。秋も冬もろくに山の中を走れなかった。それがさらにこの春、自粛でねえ。走ってはいけない、というか、やはりこのご時世、走るべきではないだろうなと。

 

加えて、ヒルクライムイベントがことごとく中止に追い込まれています。ぼくは今年、還暦なんですよ。なんだかねえ。思うところいろいろありますけど。ヒルクライムに関して言うと、たぶんというか、やっぱりというか加齢による衰えは感じます。還暦だもんねえ。定年退職世代ですよ。

 

Img_9040 でだ。ヒルクライムイベントの中でも、このごろ最凶にきついのがツール・ド・美ヶ原。あれはキツい、もとからきついけど、この頃さらにキツい。バカじゃねえのってくらいキツい。これ、いつまでやるんだろうねえ、ぼくは。こんな馬鹿みたいにきついものをさ。と思ったわけですよ。

 

いつかは必ず引退というか、後から思い返して、あれが最後だったんだなあってことはあるわけじゃないですか。もうそれがいつになってもおかしくないわけですよ。還暦だから。で。去年の暮れごろから、来年は、つまり今年なんですけど、来年はきちんと身体も絞って、最後のつもりで美ヶ原も出よう、と思っていたわけですね。嫌だなあ、出たくないなあ、苦しいなあ。まあそんなことを思いつつも、まだ出られることに感謝をするというか。

 

ただね。今までは50代のクラスにいましたから、ここはなかなか激戦区で、馬鹿みたいにがんばっているおじさんも多いので、年々順位を落としてまして。しかしね。還暦になって60代になったら、60代の中で一番若いじゃん。チャンスあるかもね。と。60代ってそもそも出場者少ないんですよ。50代の1/3くらい。つまり今までがんばって上位1/3に食い込んでたのが最高として、60代ならビリでも、そのくらいの順位に行ける!という、まあなんだ。セコいな。

 

ところがですね。実はまだ美ヶ原の頃には60歳になってない。う。50代の最年長かよ。

と思ったらですね。美ヶ原の60代クラスは、61歳からという過酷な条件で。なんだ、再来年まで出なきゃならんのかよ、などと。自信ないなあ。

 

Img_5904 などと思いつつ、嬬恋ヒルクライム申し込んでましたら。なんとアレがぼく、60代クラスに入るんですよ。10月4日開催予定。実はこの日、誕生日でして。はい。つまりですね、嬬恋キャベツヒルクライムに出場する60代選手のうちの、最年少者であるわけです。間違いなく。有利、であるはずです。

 

よっし。今年もしょうがないから美ヶ原行くよ。でも本番はキャベツヒルクライムだよ。60代クラスで走っちゃうよ。冬の間も体重絞って、トレーニングもしちゃうよ。と。冬の間に6㎏。絞りました。そこでコロナ。はい。

 

まあまだキャベツヒルクライムの中止は決まってないですけど、限りなくダメでしょうねえ。皆さん、いろんなレースに一年分の思いをかけてやってきた方、いっぱいいますからねえ。甲子園に出る高校球児だけががんばってきたんじゃねえぞ、ってのはありますなあ。

 

まあいい。最近はズイフトやってて、結構楽しんでますからね。

 

Img_9801 ZWIFTがどんなものかって話は、本家サイトの他あちこちブログがあります。簡単に言うとVR自転車(ランもあるらしい)トレーニング。ローラー上で自分の自転車が走るのに同期して、パソコンで映し出される画面が動きます。画面に映っている道路が坂になると、それに合わせてペダルも重くなるよ。と。まるで走っているみたいだよ、ってアプリです。

 

実際にどういう機器が必要で、どういう契約が必要で、どういう設定をするのかってのは、ぼくなんかにゃうまく説明できないです。つうかね。このアプリ、そもそも日本製じゃない。つまり、日本的な説明の分かり易さとか丁寧さとか、まあほんとうにないね。しかも日本語化されたのはこの1年か2年ってところで、導入したばかりの頃のとっつきにくさときたらもう。って感じで、しばらくほったらかしてたんです。

 

ところが、コロナで外を走るのも何か気が引けるし、そんなんでZWIFT始める人も増えて、ZWIFTにはまる人もずいぶん増えたみたいなんですね。それじゃあ、もう少し環境を整えてやってみるか、ってやって見たら、なるほどこれはよくできている、ってところに到達したのが今。

 

ZWIFTって純正のマニュアル的なものがほんとに少ない。そんでいろんな人がブログなんかにアップしてくれるわけですが、当然のごとくそんな整備されたものではないのに加えて、ZWIFTアプリ自体が細かくバージョンアップしてるせいで、ブログの情報が陳腐化してしまっているものも少なくないんです。新しい機能が追加されても、個人のブログはそこまでおっかけられてない。

 

結局、とにかく初めて見て、わからないことがあったらそのつど検索、自分の脳内にあるマニュアルを整備していくしかないような感じになってます。年寄りにはほんとにとっつきにくいなあ。

 

画面上にいっぱいアイコンや数字が出てるんですが、これが何で、これを動かすとどうなるとか、ほんとにわけがわかんない。ただ、そんなぼくでも、しばらくやっていると、少しずつ、あ、この数字はこういうことか、とか、この記号はこういうことか、というのがわかるものが増えてきます。

 

そうすると、このZWIFTってゲームは、実によくできていることがわかります。ゲームなんですよ、しかけが。ドラクエとかFFとか。そういうやつ。フィールドに出て、モンスターが出てきたらやっつけて、お宝と経験値をゲット。経験値を積んで自分のレベルを上げる。Lv.10とかLv.12とか上がっていくのが嬉しいじゃないですか。その数字が変わるだけのことに血道をあげるわけですよ。

 

それ。そのしかけ。自転車を走らせるわけですんでモンスターは出ないんですけどね。走れば走るほど、走行距離が伸びますよね。走行距離に応じてポイントが加算され、レベルが上がります。レベルが上がると、画面上のキャラクター(自分)の装備がいろいろ選べるようになります。

 

走行距離、速度、パワー、タイムアタック、ネットワーク上の他の参加者との競走、いろいろあるコースの完走、参加者同士で「いいね」を送り合う機能もあります。これは、ついつい参加してしまう。

 

あ、ただね。ちょっとだけ技術的な話にも触れなきゃいけないんですが、パソコンと自転車が連動するためには、走行情報をやり取りしなきゃならんわけで、ここがうまくいかないと、自転車は走っているのに、パソコンは反応しないってことになっちゃいます。これも、いろんな機材を挟む関係で、トラブルになると解決するのが難しい。そういう意味では、PS4のゲームをセットアップするより、ハードルが高いのは否めませんな。

2020年5月 9日 (土)

ソロで走る孤独なライドを安心するためにAlterLockを買うたった

ちょっと前、コロナが流行りだす前に書いた記事です。

 

ロードバイクのカギ問題、正確に言うと鍵ではなくて錠問題ですが、鍵の方が通りやすいですわね。改めて言うまでもないですが、ロックをかける方が錠前、開けるのが鍵です。ロードバイクの錠前に何が最適か、というのは永遠に繰り返されるテーマです。

 

や、ロードバイクが永遠にあるわけではないだろうと思うので、比喩です。まあつまり、ぼくがロードバイクに乗り出した10年くらい前から、あるいはその以前からずっと問題なわけで。

 

どんな錠前であれ、破壊不能というものは存在しません。家の錠前であれ、金庫の錠前であれ。ただし、物理的に可能であっても、解錠のコストにメリットが見合わなければ、実質上の不可能状態は作れます。

 

簡単に言うと、金庫だったりすると錠前一つ開けるのに数万円のドリルを使いつぶして、中身が入ってないようなもんなら開ける価値がないですもんね。あるいは開けるのに数十分もかかって、その間に逮捕されちゃうようなら意味がない。

 

ところでロードバイク、安くても15万円程度から100万オーバーまで。泥棒からすれば、数万円くらいのコストなら解錠にかける価値はあります。あとは逮捕されるリスクをいかに低くするか。つまりいかに短時間で泥棒を完成させるかです。

 

Img_9200 ロードバイクに使われる錠前は、一番多いのがワイヤーロックと言われるもの、直径が5mm程度の細いものです。ぼくも使ってます。

 

言うまでもなく、このタイプは普通のペンチで瞬殺できます。文字通りの瞬殺です。とは言え、ペンチをもっていないやつが、思い付きでヒョイと持っていこうとしたときには障害となります。その程度。あるいは目立つところで、ペンチでワイヤーで切っているのを見られるの嫌だな、くらいの心理的障壁。なのでえ。盗む気満々の常習犯が、予めポイント決めて狙っている場合は、全く効果ないです。自然に歩いてきて、手元が見えないようにすっとペンチを出してカット、そのまま持っていく、という流れが容易に想像できます。

 

そこで、ぼくが使ってるもう一本は、もう少し太いワイヤー、たぶん8㎜くらいです。これは試したことがないのですが、この太さだと通常のペンチだと、うんとこしょってくらいには力を入れる感じでしょうか。ちょっとだけ、5mmケーブルを切るより手間がかかる、という程度。

 

いずれにせよ、簡単にカットされるだろうということは予想がつきます。だからといって、これ以上太かったりかさばったりするロックは、重いのでもちたくねえです。そこで、ぼくの対策は、

①都会に行かない。出来心以上の本格的な犯罪者がいそうなところに停めない。

②田舎のコンビニでも入り口など人の目があるところに、ワイヤーロック2本で地球ロックして止める。

が、基本です。泥棒に、視覚的に「めんどくさい」、「目立つのでリスクがある」と考えさせることで、出来心を起こさせないこと、を基本にします。

 

が。正直、不安ですわね。基本、ぼくは人気のない山の中のうどん屋さんのようなところでしか飯をくっていませんが、ちょっと街中のカフェに行きたいなんてことがあったとしたら。それはもう無理ってなります。ソロライドを中心にやる人は、コンビニ飯しか食ったことがない、という人もいます。

 

Img_8113 そこで、AlterLockです。オルターロックが何か、今更解説するまでもないんですが。詳しいことを書いてくれてるブログはいっぱいあります。そこを読め。

 

だけじゃだめだな、きっと。一応、簡単に説明すると、AlterLockは自転車に付ける、振動感知警報器+GPS追跡機です。今のご時世なんで、当然スマホと連動して、離れたところにいても振動があったことを通知してくれます。Bluetoothで接続している落とし物タグのTileと違うのは、通信回線を持っているので、離れたところに持ち去られても、位置情報を送り続けてくれる、ということですな。

 

まー、つまり。AlterLockを付けた自転車を誰かが持ち去ろうとする。警報が最大120秒鳴り続ける。注目を集める。ヤバい!諦めよう。となる。あるいは、人がいないから持ち去った。するってえとぼくのスマホに位置情報が現れるので、警察に通報して捕まえてもらえる。みたいな感じですね。

 

これはいいじゃん。一台9000円程度。そんなにお高くない。いい錠なら5000円くらいしますからね。問題は、運用コストです。通信回線を持っているということは、通信費用が月額で発生します。月額390円。これが毎月かかります。

 

うーん。どうしよう。正直高いってほどではない。高いってほどではないけど、毎月、自転車を外に出さない時でさえ390円が発生し続ける。これがなあ。ぼくのようにあまり外で走らない人間には、ちょっとハードルになります。外に出るとしても、ほとんど自転車から離れることがないので、AlterLockの想定している使われ方のような状況って、年に何回かしかありません。

 

うーん。そんなことを考えながら、ふとiPhoneの請求を見ていたらですね。この頃とんと使っていないアプリのサブスクリプション支払いが見つかりました。あ。これ切ろう。そしたら、AlterLock入れられるじゃん。どっちもそんなに使わないんだから、この際AlterLockとろう。うん。

 

というわけで、AlterLockお買い上げです。Amazonで翌日には届きますが、使用登録するためには、自転車を防犯登録してなきゃなりません。防犯登録番号と車体番号が必要です。

 

Img_8121 AlterLockの取り付けは、ボトルケージを取り外して、フレームとボトルケージの間に挟み込むだけです。この時、元々ついてるネジだと長さが足りなくなってしまったので、AlterLock付属の取り付けネジを使います。ほんの少しだけ、標準のネジより長いようです。それから、使用するヘックスですが、標準で使用するヘックスより細い2.5㎜径のヘックスが使われます。これって、ちょっとだけ盗難対策かもな、と思いました。AlterLockを取り外すためには、泥棒は普段使わない細いヘックスまで用意してないとなりませんからな。盗難防止ネジのようなものも存在しているようですが、そこまでの手間を泥棒がかけるかなあ。AlterLockを動作させていると、ちょっとした振動で警報が鳴りますからね。わざわざリスク上げないでしょう。

 

物理的なインストールができれば、後はアプリ。AlterLockというそのまんまの名前のアプリを入れます。アプリを使うためには、月額か年額かの契約をしなければなりませんわね。契約時に、防犯登録番号、車体番号、同梱説明書に記載の認証コードが必須。あとは自分の自転車の写真やパーツの種類などを登録しておきます。あ、AlterLockとスマホとのペアリングとか。まあこの辺りはもっと実用的なブログを見てください(なげやり

 

設定について少しだけ、付け加えますとね。ロックについては自動(スマホとAlteLockの距離が離れたら自動的にロックモードになる)のと手動でいちいちロックする設定があります。皆さんが使っているのが多いのは手動の方。なんでよ。自動の方が便利じゃん。ロックし忘れたら困るじゃん。そうなんですけどね。

 

気になるのは「距離が離れたら」ってところです。近くにいるけど目を話しているって状況の時に、安心して油断する状況が怖い。例えば公衆トイレの中に入った。距離にして3m。近いの自動ではロックされない。持っていかれる。距離が離れて警報が鳴りだす。距離が離れているから気が付かない。というパターンですね。それならいっそ手動で確実にロックした方が安心です。

 

音量、感度も調整が効きますが、これも最大で運用します。振動検知ですが、ちょんとつついただけで鳴りますから、ガタガタのロードバイクラックに何台もかけているような場所では、人様にご迷惑をおかけします。そういうところでは感度を中程度に下げるか、ゆらゆらしない場所に置くか、どちらかですね。

 

音量は、でかいから意味があるんで、音が小さくて目立たないのには意味がないです。誤検知の場合、多少恥ずかしい思いはしますが、そりゃもうしょうがないと割り切ります。

 

でね。気になる点としては、まずAlterLock、平べったくて黒い。これね、今メインで使ってるKUOTAの黒いカーボンフレームだと目立ちませんが、赤くて細いパイプでできてるDEROSAだとちょっと目立つってか、浮く。物理的に付けられないわけじゃないけど、付けたくない感じ。この辺りはもう少し何とかしてほしいです。色違いバージョンとか、もう少し細いバージョンとか。AlterLockが売れて、商売になってくればそういうバージョンができるかな。できるといいな。って感じですか。

 

Img_8502 ぼくのような薄らボケにはちょっと苦手なのは、バッテリーの充電の管理です。インジケーターが見やすいとは言い難いので、いざというときにバッテリー切れということは十分ありえます。まあこれは使う側の意識の問題なんで、しょうがないっちゃしょうがない。一応アプリからでもバッテリ残量は見られるんですが、もう少し目立つ表示にしてくれるとありがたいです。

 

まあでも些末な問題ですよ。現状、盗難防止ってことを考えると、AlterLock、相当いいと思いますよ。特にソロで走ることが多い方には、安心です。

 

正直、ロングライドがやれない最近じゃAlterLockの出番もあんまりないんですが、またね。きっとまたAlterLockを頼りにする時が来ますよ。そのときまで、とりあえず課金続けますね、

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