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カテゴリー「グルメ・クッキング」の41件の記事

2017年8月28日 (月)

広島からしまなみ海道を渡って四国を巡る⑦ 桃源郷祖谷の山里は日本の田舎をいろいろと考えさせられる

えーーと。まず大切なことを。前回、「次は香川だー!」って勢い込んで語りましたが、すみません。祖谷の山里は香川でなく徳島でした、ざろっくさんよりご指摘いただきました。申し訳ねえっす。頭の中の存在感が、讃岐うどんの方が古民家より大きかったんです。が。行ってみると意外と古民家も考えされられました。

20170811_144622_p1020115 20170811_144712_p1020117 ということで。田舎集落大歩危から更に20km、道は広くなったり狭くなったり。概ね狭くなっていきます。祖谷の山里はホテルのコテージとは違い、村の中の再生された古民家ですから、家と家の間が離れていますし、コテージのような立派な管理棟があるわけでもありません。宿泊の受付などをする管理棟は、廃校になった小学校です。


20170812_064402_p1020166 ここで受付を済ませると、スタッフが車で部屋まで先導します。と言っても、宿の中の移動を想像しちゃいけません。村の小学校からどっかのお家まで行く、ということですから、そこそこの距離はあります。それもかなりの急坂を上って行くんですが、これがところによっては片側崖、片側溝、しかも車一台が通れるギリギリの幅で。雪のある冬場はとてもじゃないですが、上りたくないです。そういうときはタクシー推奨だそうで。そりゃあそうだわと納得ですな。ちなみに、ここまで商店らしい佇まいを一切目にしておりません。あ、自販機が一台あったかな。急坂の手前。歩いたら20分くらいかかりそうな場所です。

20170811_151710_p1020126 急坂を上った先に、民家が何軒か、その中に茅葺きの民家が2軒あります。そのうちの1軒が今回宿泊する「雲外」というお家。元が民家なので、家の間取りはそれぞれ違います。雲外は4人まで宿泊できますが、中には8人も泊まれるお家もあるようで。雲外のお値段は食事無しで約3万円。うちの場合一人当たり15000円ですが、4人いれば8000円を少し切りますな。

雲外」は家が石垣の上に建っていて、その下の道路に車を停めます。ということは階段を上って家に入るわけです。15段かそこら、たいした階段ではありません。なんですけどね。ここまでの坂道、そしてこの階段。お年を召されたら暮らしづらいわなあ、と思います。このあと、荷物を宿にあげるのに何度か行き来をしましたが、やっぱりその程度でも面倒ですもん。そりゃあ、歳を取ったらもう少し便利なところに住みたいですわねえ。

 実は、と言うほどのことではありませんがね。私が生まれて幼少期を過ごしたところがまさにこんな山の中で。もう20年以上帰ってないので、そもそも今も集落があるかどうかさえ疑わしい。20年前に行ったときですら、お年寄りが数名残っているだけのような有様で。子供たちは近くのもう少し便利な村で仕事を見つけられた人はそこで、ほとんどは東京や大阪などに出て行ってしまった、と。

 そうなんですよね。昔、ここに住んでいたときは、母親が歯医者に行くにも三日がかりだった、と話してました。それも1日歩いて村まで出てバスで、そして列車に乗って医者のいる町まででかけなきゃならない。少しぐらい歯が痛くても、正露丸を咬んで我慢した、と話していましたからね。そんなことを思い出しました。

20170811_151848_p1020128 20170811_151902_p1020129 さて、15段の石段を上ると、雲外です。屋根は茅葺き、家の外壁は竹を割ったもので覆っています。これはちょっと違和感があります。昔の家はこんなことはしなかったですもんね。竹の外壁をのぞくと、下地は土壁になっています。これがもともとの外壁でしょうが、補修も維持も大変なんでしょう。それで竹を割って外壁に化粧したんですな。日本の古民家本来の姿を期待すると、ちょっと違和感がありますけど、維持を考えるとやむを得ないところです。かやぶき屋根の維持にもコストがかかりますし。

 入り口はナンバーキーで管理しています。カードやキーを預かるわけでないので、チェックアウトの時に管理棟に寄って鍵を返す手間がかかりません。ただ、ナンバーを忘れると入れなくなります。そりゃあ大変。と思いますけどね。実際こんな山の中、いちいち鍵をかける必要なんてありません。人がいないんですから。これは祖谷の山里に限りませんけどね、外部の人間がうろうろしてたら目立ってしょうがないのが田舎の集落です。町からの距離自体が防犯システムになっている、と言えるでしょう。

20170811_151939_p1020131 20170811_151943_p1020132 20170811_151913_p1020130 お家に入ります。外は古民家ですが、中は完全にリニューアルされてます。残っているのは柱と間取りくらいのもんじゃないですかね。昔土間だったり台所だったりしたところは、きれいで機能的なキッチンになってます。冷蔵庫、電子レンジ、IHレンジ、炊飯器に食器や調理器具が一揃い、それもとりあえず揃えた、ではなくてセンスのいいものがきちんと揃ってます。これはなんか使いたくなるなあ。けど、今回は食材はもっていません。ざんねん。

20170811_152926_p1020146 20170811_151951_p1020133 広いキッチンのすぐ横がリビングになります。リビングの中心には囲炉裏がありますが、今回は使いません。いやそもそも使えるのかどうか知りません。すまんです。部屋の南側は大きく開いて、谷を見下ろすようになっています。気持ちの良さそうな椅子も用意されていて、さあどうぞこちらでビールでもお飲みなさいと言われているような気がします。うん、だから仕方ないの。ビールはね。あ、でもあとでね。

20170811_152034_p1020135 20170811_152101_p1020137 20170811_152043_p1020136 リビングの反対側、キッチンを挟んで、小さな階段があり渡り廊下があります。ひょっとしたら昔はつながっていなかった離れになるのかもしれません。で。奥にまず広めのシャワーブース。そして更にお風呂。脱衣所の手前の戸棚の中には、洗濯乾燥機もあります。ひゃっほい、溜まった洗濯物、洗って帰ろうっと。あ、当然のことながら、室内は冷暖房完備。トイレもウォシュレットです。

20170811_152127_p1020140 ウォシュレット...。こういう山の中で水洗トイレって、どうやって実現してるんでしょう。まあそれを言えばお風呂やWiFiなんかもそうなんですけどね。そもそも下水道が来ているようなところではない。ごらんのとおり山の斜面のかなり上の方に建っている家です。水洗トイレがもともとついているような環境なら、ああ私だって住みたいですよ。

 検索してみました。ふむふむなるほど。浄化槽か...。あ、いかんいかん。調べ始めたらはまってしまった。ぜひ一度ご検索いただきたい。文明最高っ。

 まあ要するに、快適を実現するためには高いコストがかかるんだなあってことです。田舎暮らしはいいよねえ、こんな素敵なおうちがあれば田舎暮らしでも全然いいじゃん。って。まあつまり地獄の沙汰も金次第ってことね。逆を言えば、やっぱり歳をとって田舎で暮らすってのは、かなり大変なことです。

20170811_175608_p1020154 20170811_162949_p1020153 夜が更けてきましてね。晩御飯はあらかじめ頼んであったケータリングです。ケータリングと言ってもピザやチキンが届くわけではない。そもそもそんなお店は存在しません。ちかくにそば道場なるそば打ち体験ができる蕎麦屋さんがあって、そちらで作った昔からの郷土料理をいただきます。ちなみにお値段お一人様3200円。肉はねえです。お若い方は、やっぱりちょっとした食材を買ってきたほうがいいかもしれませんが、おじちゃんとおばちゃんにはこちらの方がいい。地元で売ってるすだち酎なるお酒と一緒にいただきます。

20170811_192941_p1020162 あ。テレビもありますよ。リビングの棚の中に隠れています。けど、せっかく静かな山の中に来たんですから、テレビは付けずに、だらだらと過ごすのがお勧めです。この日は少し雲がありましたが、それでもよく星が見えました、山の中、ぽつんぽつんと小さな明かりがついています。静かな山の中です。いいなあ。いつか田舎に戻ってきたいなあ。

 でも、やっぱりもう水洗トイレ&ウォシュレットのない生活は無理だなあ。こうして時々山の宿を訪れて、しっかりそこでお金を使う。3200円の夕食は高いですが、それが山で暮らす人々の生活を支える、経済を回すことになる。たぶんキャンプと同じで、こういうかかわり方をさせてもらうのが、いいんだろうなあ。

20170811_192920_p1020161 あ、晩御飯、あっさりはしてますけど、量はたっぷりあります。朝ご飯に残しておいて食べることができるくらいですな。朝ご飯をお買い求めになる場合、食材を買い足す場合はお気を付けください。

 夜も更けていきます。腹もいっぱいです。明日はいよいよ帰る日です。

 ということで駆け足。帰りは香川の高松空港から。というか香川うどん県に行かずしてなんの四国、みたいな思いはありますよね。実際、讃岐うどん、はまっていた時期もありました。最終日は朝からうどんを食いまくるぞ、と。

 えっとね。結論を先に言う。うどん旨いけど、もう若くないからそんなに際限なく食えるもんじゃない。さらに言えば、たぶんどこもそれなりに旨い。少しずつ方向性の違いはあるだろうけど。でも2杯食って、しかし更に3杯目を午前中に食う胃袋は残ってない。旨いんですよ。旨いんですけどね。

 ということで1店目。讃岐うどん第1位山越うどん、朝9時半に訪問。9時半だからね。なんとか入れるかしら。とんでもねえです。9時半の段階で1時間半以上待ちの行列。駐車場整理のおじさんが、「ここ美味しいですか」って聞かれて「美味しいですよ、とても。でも暑いから無理しないでくださいね」と言ってるのを聞いて、こう理解しました。「旨いのは旨い。けど暑さの中1時間半待って食べなくても、ほかのうどん屋も美味しいんですよ」と。

20170812_101302_p1020180_2 20170812_101630_p1020183 20170812_101336_p1020181 はい、山越うどん終了です。というわけで。はい。テーマは並ばなくてもちゃんとおいしい讃岐のうどん。それで改めての1軒目、中西うどん。おいしい。ほうほうアナゴ天ぷらがお安いです。

20170812_104505_p1020185 20170812_104739_p1020189 20170812_104715_p1020186 はい次。宮武うどん。麺がちょっとざらっとして手打ち感がある。武蔵野うどんに通じるものがありますね。が、そこは讃岐。澄んだお出汁が美しく美味しい。よし、次行くぞ。次。。あ、いやもう無理。3軒くらいは行けるかと思ったんですが、ちょっと無理。

 てかあのね。やっぱりね。讃岐うどんの経験値が低すぎて、その店その店の特徴を際立たせることができません。出汁の違いとか。色が薄くて甘めのいりこ出汁って共通点がばんって前に出てきて、細やかな違いが見えません。あえて言えば、中西うどんは讃岐うどんらしさがわかりやすく、山越うどんは素朴さが源流を感じさせる、ってのかな。そのくらい。でも中西うどんは「ひやひや」で食ってますし、山越うどんは「あつあつ」で食ってますから、そもそもベースが違う。そういう意味でも比較はできんのです。

 あ。でもね。やっぱりひとつ不満なのは、天ぷらが安いのはいいんだけど冷えてるのは、やっぱり残念。実はそこが東京ではなまるうどんがウケずに丸亀製麺がウケ続けている理由じゃないかと思うんですね。ただこれも文化の違いってあるのかもしれませんな。

20170812_151005_p1020192 最後、高松空港で最後の讃岐うどんを食おうかと思いましたが、やっぱり無理でした。代わりに高松空港にある出汁の出る蛇口から注いだ出汁を一杯いただきました。これで呉からしまなみ海道を渡り四国を回った旅は終わりであります。

 やっぱりね。日本ってすごいなあと思います。ちょっと離れただけでこれだけ風景が変わり、そして食べ物が変わる。海外の旅も異文化を味わうって意味では面白いですが、文化の差が大きすぎて気が付かないで見過ごしてるものもいっぱいあるのでしょうな。狭く深く分け入っていく日本の旅、面白いものであります。

 長くなりました。今度はたぶん自転車の話です。たぶんです。

2017年8月25日 (金)

広島からしまなみ海道を渡って四国を巡る⑥ 道後温泉侮りがたし 道後ややの朝食に感動する

さて。香川に移動する前に、「道後やや」の朝食に言及せねばならんのです。「道後やや」の朝食は、すごい。「道後やや」は小規模寄りの中規模ホテルであります。道後温泉にあるにも関わらず、大浴場はない。朝食をとれるダイニングはあるけど、レストランはない。

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ところがですね。この朝食ビュッフェが素晴らしい。まず見た目ですが、いい意味でキッチンのモデルルームみたいにすっきりしてます。そんなに広いわけではありません。が。棚に食器がずらっと並んでいる。普通はこういうことはしません。効率よく回すために、大皿小皿の違いはあっても同じ皿や器を重ねておいてあります。ここは砥部焼を使って形やテイストをある程度は揃えてはいるものの、自分の気に入った器を選べるようになっているんです。

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そして料理なんですが。よくソーセージやらスクランブルエッグやらハムやらが山積みになってますよね。スパゲッティサラダとか。ここでまず目につくのが野菜。少量ずつなんですが、いろんな野菜が並んでいます。野菜だけで25種類。しかもそれがありきたりの野菜じゃない。缶詰のコーンでお茶を濁しているんじゃないんです。地物の新鮮な野菜をカットして揃えている。ありきたりのサラダじゃない。果物も12種類。例えばスイカだけで品種を変えて4種類。小さくカットしているので少量ずつ食べ比べることができます。

 子供にゃわからんかもしれんし、野菜嫌いにはわからんだろうと思いますが、野菜好きにはこれはたまらんですよ。朝からね、脂ぎった安いくず肉で作ったソーセージを詰め込むんじゃなくて、新鮮なサラダ、丁寧に作られたお惣菜、例えば冬瓜とオクラの酢の物、だとか南瓜のそぼろ煮だとか。そういうレベルのお惣菜が選べます。

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朝ですからね、ジュースも飲みたいね。って言ったら、みかんマシーンと書かれたフレッシュジュースマシンが置いてあります。種類はよくわかんないですけど、甘夏なのかな。それを三つほど投入して目の前で絞る。このジュースもビュッフェなんですよぉ。

 確かに高級ホテル、シェラトンとかインターコンチネンタルとかの朝食ビュッフェは美味しいし、豪華。だけど、これデブの元だろ、というか、そこまで欲張って食うなよって感じがするくらいたくさんの料理が並んでますよね。それはそれで素敵なんですけど、毎朝朝食に3000円以上かけて、ほんのちょっとだけ食う、とかやってらんねえよ、的な感じはあるんですよ。好きなんですけどね。優雅な気分になれるから。まあでもそれはそんだけのお金を出すからであって、しかも優雅であるためには元を取ろうなんてびんぼくさいことを考えてはならず、つまりはウチのような小銭使いの過程においては、かなり背伸びしてるわけなんです。

 それに対して、道後ややの朝食。これはね。豊かな食事ですよ。早割を使えば、お一人様朝食付きで12000円程度。ランチビュッフェを2000円で提供してますから、朝食にも2000円くらいはやっぱりかかっているのかもしれません。2000円の朝食も安くはない。でもね。豊かさを維持しつつ、高級ホテルの、あの欧米人の方向けというんでしょうか、圧倒的な量は、やっぱり多いかな、と。つうかなんというか道後ややの朝食は、ええい要するにカワイーというやつですよこれは。それに食べて気持ちがよい、胸やけしない食べ物。これですよこれ。

 あ、ソーセージやハンバーグ、オムレツなどを食べたい場合は、オーダーすると焼きたてを持ってきてくれるシステムになっております。そのほか、このコンセプトでなぜこれを入れた、というものもあります。カレーです。そういいつつ少量とはいえつい手を出してしまいましたので、やはりカレーは強いということでありましょうか。

 道後温泉、侮りがたし。やはり古くから人気の温泉地。常に磨いていかなければ生き残れない、ということなのかしらとつぶやきつつ、道後を後にしたのであります。

 さて香川に向かいます。実はこれが今回の旅の隠された目的。古民家宿に泊まる。これです。最近はやりの古民家宿というのは、人が済まなくなった古民家を丸ごとリフォームして、一軒まるまるを宿として貸し出す。貸別荘みたいなものです。だだ貸別荘と違うのは、村の中にある昔ながらの家ですから、あたかも山村の一部となったような感覚が味わえます。

 さて、今回泊まることにしたのは、「桃源郷祖谷の山里」というところ。地図を見ても四国を貫く四国山地の真ん中にあると言ってもいい。かなりの山里であります。松山市からの移動で3時間ほどかかります。朝、ホテルで食事をしたら昼食は山の中。お店あるのかなあ。まあなきゃあないで、そこらで売ってるものを食えばいい。とりあえず向かいます。

 祖谷の山里、ウエブサイト見ると本当に周りになにもない山村らしいです。店がないので、食材は持ち込んで下さいね、お酒も売ってる店がないですよ、てなことを書いてあります。都会の人は、そうはいってもコンビニくらいあるんでしょう、とかスーパーに行けばいいじゃんとか、そう考えるでしょう。甘い。甘々です。田舎の人がなにもないと言う場合は、本当になにもない。お店という概念から変えなきゃいけないような小さなお店が一つ二つ。しかも、それすら夕方には閉まってしまう。日が暮れたら漆黒の闇、それが山の中。本当の田舎。

 映画「君の名は」の舞台となった田舎は、お祭りだったこともあって、人がたくさん描写されてましたが、あれは物語だからそうなんであって、ほんとの田舎は人がいない。中でも若者がいない。私はもともとが田舎の人間なので、店がないと言われたら、あらこれは一大事、と覚悟をして買い物をします。

 とはいえいつものキャンプと違って、クーラーボックスを持っているわけではないので、ビールや氷を持っていこうと思ったら、できるだけ近場で買いたい。祖谷村はともかく、そこに至るまでの国道32号沿い三好市大歩危(おおぼけ)という分岐点、ここ辺りにスーパーがあると聞きました。JR土讃線の駅もあるしね。ここなら何とかなるかな。

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はい、田舎を舐めてました。田舎人としての感覚を鈍らせておりました。長い都会の生活の中で、都会の色に染まってしまいました。申し訳ございません。ヨークマートもイオンもねえです。個人商店がスーパーの看板を掲げているだけで、それも谷間の立地にあるもんだから、そもそも駐車場もない。2台くらい置けるスペースはありましたけどね。しかもそこまでして入っても、ここビールはあっても氷とかないだろう、と。いや、宿に冷蔵庫はあるんですが、私は氷をたっぷり入れたレモンサワーが好きなんですよ、と。古民家で氷たっぷりのレモンサワーを飲みたいんです。

 ああ、ダメだ、店を探そう。と言っても、そもそも尋ねる人がいない。人が歩いてないから尋ねることすらできんのです。このまま祖谷の里方面に向かったとしたら、ますます山の中に入るわけですし、そもそも大歩危で買い物をした方が(まだ)いい、ということですから、要するになにもないわけですよ。

 さっきまで通っていた国道32号には、少なくとも1時間くらいの場所に店らしい店はありませんでした。となれば、国道32号を更に進んで、まだ見ぬ土地を探しましょう。三好市街まで行けばコンビニくらいあるでしょう。

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結論を言うと、市街まで行く必要はありませんでした。大歩危駅から2kmほど離れた32号線沿いでセブンイレブンを見つけました。ここ、どうやらラフティングやらの基地になってるらしく、モンベルのショップや徳島ラーメンの店などもあり、この辺りの雰囲気とは隔絶した施設であります。

 大歩危駅から1km程度のところに道の駅もありますが、こちらは日用品などはあまりないので、買い出しに行くならセブンイレブン、ただし肉や野菜はないので、大歩危のちびスーパーに行くしかないのかな。わからんです。とにかく、氷と酒を補充できたので一安心。祖谷の山里に向かいます。

 途中に「祖谷(いや)のかずら橋」という観光名所があります。かずらで作った吊り橋という、なんともそそられるものですが。怖がりなウチの奥様が渡れるとはとても思えません。しかし、その風情はとても味わいのあるもので、せっかく近くまで行くんだから渡らないわけにはいかない、とお決めになられているようです。ならば良し。行きましょう。でも渡れるのかしらねえ。

 祖谷のかずら橋は、祖谷村にあります。でね。大歩危からかずら橋までは、また一車線もないような細い道が続くのですが、かずら橋に近づいた辺りで、いきなり道が広くなります。で。かずら橋にはどっかのショッピングセンターのような大駐車場があります。何百台かは入れそうですな。うん?これだけの人が来る観光地。かずら橋にそれだけのキャパがあるのかしら。等と思いつつかずら橋に向かいましょう。

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ほうほうこれがかずら橋。かずら橋に並行して立派な橋があります。この橋を渡ってかずら橋の入り口に向かい、かずら橋を渡って戻ってくる。そういうコースですな。渓谷を渡るかずら橋、いい雰囲気です。それにしても観光客が多い。で、橋を見ると数十人が橋に乗っております。ちょっと待てよ、と。吊り橋だよなあ。吊り橋って、そんなに人数乗っても大丈夫なもんか。かずらだよ。植物のつたでかけられた吊り橋。せいぜい乗っても5人とか。この人数は尋常じゃねえ。これは。

 はい。想像通りです。ワイヤーで張られた橋です。芯に太いワイヤーを通し、それを囲むように葛で巻いてます。うーん、つまり観光名所ですわ。そりゃそうだわー。こんだけいろんな人が通る橋を葛で作るわけがない。保たない。危ない。脚元がすかすかして怖いっちゃ怖い。けども左右のガイド綱がとても強度が高く、揺れない。普通の吊り橋よりよほど強度を上げてます。

 

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まあでもね。吊り橋の下には吉野川支流の祖谷川が流れ、緑濃く、それは爽やかなわけですよ。何よりも安全であります。奥さまもねびびりながらも、周りでサンダルのお姉ちゃんが歩いてるのを見ながら、余裕を見せております。楽しいアトラクションであります。家族やカップルできゃっきゃうふふとするにはいい場所です。祖谷川に下りて川遊びをすることもできますが、油断すると急流に流されて死にます。田舎を舐めちゃいけません。

 さて。今夜の宿に向かいます。夏の旅の話、あと1回で終わります。

2017年8月21日 (月)

広島からしまなみ海道を渡って四国を巡る⑤ 道後温泉はまさに迷路

まだ松山市についてません。今治あたりをうろちょろしてます。

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今治と言えば、焼き豚玉子飯。ではなくてですね。最近では今治タオルが有名になりました。ブランディングの成功例であります。今治タオルと同レベルのタオルを作ることができる工場はほかの地域にもあるのでしょうけど、それをブランドにすることができるかどうかってのは、大きな違いですな。ということで、奥さまがぜひ今治タオルを買いたいと。今治に行く、とおっしゃいますので、ここは行っておくべきです。今治タオル本店。

 いやしかしね。本店ってなに、と多少ものを知っていると考えます。つうのは申し上げましたように、今治タオルというのは地域ブランドです。今治の100以上もの工場が集まってブランディングしました。(株)今治タオル、って会社があるわけじゃないです。本店も何も、って感じですよね。ところがつまりこの本店って売り方自体がブランディングであるわけです。

 資金をどう動かしてるのかは存じ上げませんけどね。今治にあるタオル業者さんたちが独自の規格を作って、それに沿うものを今治タオルとしてブランド付けして、売る。消費者には個々の工場、会社から買うという意識ではなく、今治タオルというものを買っていると認識してもらう、そのためには「本社」というネーミングが必要だったのでしょうね。よく練られた戦略であります。調べますと、元博報堂のプロデューサーが立ち上げにかかわられたようで、さすがであります。

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というわけで、今治タオル本社。ショールーム、という感じですが、おそらく数えきれないほどの商品群からセレクトされた製品が並んでおります。白いバスタオルだけで何種類あるんだろ。こんなにたくさんの種類の白バスタオルいるのかな、と感じますが、これも今治タオルの成り立ちを考えれば納得です。100の工場全てがバスタオルを作ってるわけではないでしょうが、何十社かは作っているでしょう。それぞれの特徴をもって、得意を生かしたタオルを作っている。ふむ。となると、ただ見て選ぶというよりは、どんな特徴があるのか判って買ったほうがお利巧です。そのために店内にはタオルソムリエなる店員さんがいらっしゃいますので、ぜひ違いを聞いてみましょう。せっかく今治まで行くのですからな。

 ブランディングとともに高品質を規格化したタオルですから、お値段もそれなりに高くはなりますが、どうにも手が届かないというものでもない。ちょっとした贅沢感があり、自分で使うためのお土産としては悪くない選択です。

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というわけで、ハンドタオル6枚、タオルケット2枚、フェイスタオル6枚ほどお土産に買いました。が。タオルケット2枚は大きいよね。これ持って帰るの、いやだよね。うん、そこはね当然このご時世なんでね。発送してくれます。送料もかかりません。いくらから、というのはよくわかりませんけどね。これなら荷物になりません。ちなみにこちらのフェイスタオルは600円程度。お手ごろです。

 ちょっといいタオルを今治で買った。んー。なんか豊かな気分になれます。これすなわちブランディングの勝利でありますね。

 さて。松山市行くぞ松山市。正確に言うと、向かうのは道後温泉であります。道後温泉には道後温泉本館という夏目漱石ゆかりの由緒あるお風呂があります。近いところでは「千と千尋の神隠し」の湯屋のモチーフともなったなどと言われておるそうな。ふむ。行きましょう行きましょう。

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お泊りは「道後やや」という旅館であります。当然、奥さまセレクテッドでありますので、どんな宿かは行ってからのお愉しみであります。でもね。最近は本当に車の旅行も楽になりました。カーナビに電話番号を入れると、ほとんどのお店は設定されますしね。「道後温泉やや」も一発です。ラクチンラクチン。

 ええ。前振りです。ラクチンなんてとんでもねえ。ナビ、悪くねえです。道後温泉の町が度はずれてます。なにしろ古い温泉街です。狭い地域に大きなホテルがひしめき合って建っています。昔ながらの路地が入り組んでいて、「やや」も入り組んだ路地の中にありました。おまけにね。街のリニューアルを進めているんでしょう。ナビの示す路地が、ええ本当に路地なんですよ、路地が工事中で車が入れない。かといってバックして戻ることもできない。そもそもここは走っていいのかというほどの狭い路地に車をねじ込むように入っていきます。半分泣きそうです。これで行き止まったら完全に固まるぞ、みたいな悲壮感。

 ああ、だからもうナビは何の役にも立たない。ぐるぐると路地の中を走り回って、ようやく「道後やや」のそばにいるらしい、というところまで来ました。何もない路地の角にひょろっとしたお兄ちゃんが立っておりまして、頭を下げてこっちこっちと招いております。「道後やや」のスタッフの方でありました。ややの駐車場に向かう道がまたどん詰まりの路地にしか見えなくて、みんな迷うんでしょう。案内としてずっと立っているようでありました。もうね。絶対ここを出たくない。つまり出立の時まで、この駐車場を出したくない。そう強く決意しましたよ。

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さて、「道後やや」です。小さくはないですが大きすぎもしない。新しい、少なくとも割と最近にリニューアルしたようなきれいなエントランスです。エントランスには蛇口があり、蛇口をひねると、はいミカンジュースが出てきます。愛媛の家の水道をひねるとみかん汁が出てくるというネタを現実化したサービスです。実際美味しいミカンジュースでした。


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さて、お部屋。なんというか面白い構造です。普通、寝室になる窓際にトイレとお風呂を配置してます。そのため手前の居室が暗くなります。くらい居室は3畳ほど、その横にセミダブルベッド2個を並べた寝室があります。ちょっと穴倉っぽい感じです。昨日泊まった尾道国際ホテルよりベッドははるかに広いので、それは良し。手前の3畳あるかないかという居室は、むしろいらないのではないか、という気はします。まあでも、おしゃれに作ってるので許します。トイレもお風呂もきれいですし。

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と言っても、お風呂は使うかどうかわかりません。なぜならば、風呂は道後温泉本館に行くからです。よし、風呂に行きましょう。ねえ。そのために来たんですから。道後温泉本館は、「道後やや」から歩いて10分かかるかかからないか、途中の道も温泉街のアーケードなので、飽きません。かなりの人であります。この調子でいくと、道後温泉本館もそれなりにねえ。それなりに。


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いたーっ。並んでます並んでます。普通はこんなところで風呂に並ぶなんてことはしないんですが、松山まで来て、道後温泉まで来て、道後温泉本館に入らないなんて選択肢はないでしょう。ということで、並びます。道後温泉本館のシステムですが、一律料金ではないんですよ。コースはまあいうたら、特上、上、並の三つがあります。が、特上は皇室の方用のお風呂、今は使われてませんから気にしてもしょうがない。つまりまずコースは上と並がある、と理解してください。上と並ってのは、私が言い換えてるだけですんで覚えちゃだめです。

 上と並は風呂場の違いです。と言っても風呂自体のつくりは大して変わんないですが、料金が高い分、上の風呂のが空いてる、と思ってください。実際広さは並の方が広いです。正確には並には同じつくりの浴室が二つある。上の風呂は「霊(たま)の湯」、並の風呂は「神の湯」と言います。

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更に上と並、風呂が終わった後、それぞれお休みどころが2コースあります。松と竹、にしましょうかね。上の松は3階個室、上の竹は2階大広間、並の松は2階大広間、並の竹は階下といって浴室周りで勝手に休め的な扱いです。ちなみにお値段は上の松(霊の湯個室)が1550円、上の竹(霊の湯2階大部屋)が1250円、並の松(神の湯2階大部屋)が840円、並の竹(神の湯階段下)が410円、ということになりますわ。お風呂の湯が同じで、休みところの違いだけなら、安いほうに入ればいいじゃん。うん、それ毎日のように入る人はそれが正解。

風呂は昔ながらのものですから、洗い場と浴槽があるだけのごくシンプルな石造り。写真は撮れねえです。撮って撮れねえほど警備が厳しいわけではありませんが、撮影禁止のところで写真を撮ってブログに上げたら、炎上間違いなしです。やんねえですよ。道後温泉本館の入浴時間は1時間(松の上コースの場合80分)ですが、十分ですね。身体洗って、湯につかり、ちょいと汗が引くまで休むだけですから。

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上のコースはお休みどころでお茶が出ますけどね。別に400円もするようなもんじゃない。でも状のコースを選ぶとタオルも貸してもらえるし、浴衣も貸してもらえる。で。昔、「坊ちゃん」の頃もこんなだったのかしらねえ、などと思いつつ風情を楽しむことができる。さらには上のコースを選ぶと特上、つまり天皇もお使いになったとかいうお風呂を説明付きで見学することができる。それはやっぱり観光としてありだと思うんですな。観光で行くなら、上の竹以上、できれば上の松(霊の湯、3階個室)コースをお選びになることです。

 道後温泉本館が終わりましたら、適当にどっか近くで飯を食うことにします。この辺りは本当に温泉地の繁華街でありますので、お店はたくさんあります。しかし逆を言えば、観光客向けに特化したお店ばかりともいえますな。面白味という意味では、今一つ。私は近くのお寿司屋さんに入りましたが、うーん。普通。あえて特筆すべきこともないので、今宵の飯情報は割愛いたしまする。

 明日は香川に移動しますよ。

2017年8月20日 (日)

広島からしまなみ海道を渡って四国を巡る④ はっさく大福は至高である

さて。実は尾道に来たのにはわけがある。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、私は趣味で少々ロードバイクを嗜んでおります。で、ですなあ。ロードバイクの世界においては、広島県尾道市から愛媛県今治市までを、島々を結ぶしまなみ海道という道が大変有名でして、一度は走っておきたい、という聖地であります。

 ここまで来たら、そこは通るだろう、と。瀬戸内の海と島を堪能しようじゃないか、ということであります。が。自転車では走らない。この時期に日差しの下を自転車で走るのは、どっか頭のネジが外れた自転車脳の方だけです。私は、エアコンのきいたレヴォーグで、長く連れ添った奥さまと穏やかな会話を楽しみながら、風景を愛でますよ、と。

20170810_084340_p1010973 そんでですね。最初の目的地は因島であります。なぜ因島か。それははっさく大福の店、はっさく屋があるからです。なんでも大福の中にはっさくを入れたという、なんてえんですかね、気をてらって話題作りをねらったあざとい大福があると言います。自転車脳の皆さんがテンション上がって、「んなところまで来て食うはっさく大福、超うまい」などと騙されております。和菓子の中にはっさくってねえ。全く。しかし、記念ですからね。行きつけの自転車屋マスコの親父さんも、ぜひ食えなどと言っておりましたからね。まあ、記念にね。言っておきましょうかね。

 はっさく屋は因島南インターチェンジを降りて、寂しい田舎道を15分ほど走った因島大橋記念公園という寂れた公園の中にあります。色気のない公園管理事務所のような建物にはっさく屋の看板がありますが、こんなところでまともなものが売ってるわけがないだろう、と。ねえ。人影もないし、人家もない。とりあえず、管理事務所みたいになってますし、トイレもあるし、入りましょうかね。

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がらんとした店内に一人、自転車乗りがぽつんと座っておりますね。あらあら、このくそ暑いのにきみも騙されてきちゃったのね、と。まあね、しょうがないからはっさく大福でも食いましょうかね。イートインスペースはちゃんとあるし、お茶もお水もフリーでサーブされてますしね。まあね、ほら因島大橋も見えてますから、記念写真撮って。まあ期待もせずに一応食いましょうかね。


 

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う。う。うおおおおおおおおおっ。なんじゃあこりゃああ。中のはっさく、ぷりっぷりじゃないかあっ。なにそれにこの爽やかな甘さ。もっちりとした薄皮自体にも甘みが付いてるけど、はっさくの周りにも薄く白あんのようなものが付いているのかな、そしてはっさく。はっさくって実の中の粒がぷりぷりしてるのね、それで中のジュースが爽やかで甘い。これが餅と一体化して。ぐにんと伸びた餅の中に餡とはっさくが絡み合ってジュースがより豊かになる。これはああああっ。なんだこれは。イチゴ大福なんか目じゃないぞ。1個と言わず23個と食いたい。お土産にしたい、買いたい。誰かに食わせて自慢したい。

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お姉さんにどのくらい日持ちするか聞きます。要冷蔵で1日か2日だそうです。そうだよなあ。中、はっさくだもんなあ。冷凍は無理だし、冷蔵だって、何日ももつもんじゃないよなあ。なんか悔しいなあ。悔しいからもう1個食ってやれ。今度は隣に並んでいたぶどう甘夏大福です。これもレベルが高い。甘夏を挟むようにしてマスカットが並んでいて、マスカットのすこし固い皮をかみ切る食感もまた爽やかで。ううううううううままあああいいいいいいい。

 反省しました。私は地域で頑張る人の思いを舐めていました。申し上げます。はっさく屋のはっさく大福は、フルーツ大福の王様、いや帝王であります。食うべし。その後調べましたら、東京でも銀座や丸の内のサテライトショップで購入できるようであります。食うべきです。ただし一つだけ申し上げますが、はっさくは季節のフルーツですので、食える時期は限られております。8月中旬でいったんシーズンが終わり、再開は10月中旬からとなっておるようですので、ご確認ください。あ、全国発送もしてるようですよ。そのうち取り寄せちゃる。

 はっさく大福だけで今回のブログが終わりそうな気配もありますが、そうはいかない。もう一つ二つネタを入れねば。

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そのほかの島々にも興味はありましたが、実はこの日は松山市まで行く予定。ほかにも立ち寄りたい場所があります。行ける島はもう一か所くらいか、とガイドブックを眺めておりましたら、しまなみ海道の最後の島、大島に村上水軍博物館という施設を発見しました。少し前に「村上水軍の娘」という小説が話題になっておったようですが、瀬戸内と言えば村上水軍。週刊スピリッツでも連載しておりますので、若干の予備知識がある。予備知識があったほうが、観光は面白くなります。よし、行こう。それにこの博物館の近くから、船に乗って瀬戸内海の潮流を眺めることができる潮流体験というアトラクション11000円でやっております。これもいいな。うん1000円だから大したことないかもしれないけど、船に乗れるの、いいかもな。

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よし。ウェブで調べると、9時、10時、11時と1時間おきに船は出てるようです。今ちょうど10時を回ったところ。こっから高速に乗ると、うまくすると10時の船に乗れるぞ、と。よし。

 計算通りに、11時前に潮流体験の船に乗ることができました。結構立派な船です。乗船時間は40分ほど。奥さまは船酔いを心配していましたが、まあ瀬戸内の海は波がないと言いますし。大丈夫でしょう。ねえ。

 最近はどんな船に乗るにつけても救命胴衣は必須となっておりますが、これねえ。暑いときは暑いですよね。いやだなあ、でもしょうがないよなあ。そんなことを考えておりますと、船が出発します。お盆前の平日ですからお客は少ない。ちょちょいと行って帰ってくる感じかあ。ねえ。潮流だもんね。こう海の色が変わってるあたりを遠くから見る感じだよねえ、きっと。うん。

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おおおおおおおおっ。船、速い。モーターがぶん回っているぞ、おい。船首が持ち上がっているもの。暑くねえよ。風がどんどん入ってくるもの。爽快じゃん。でね。なんか海を見てると、色ってえか光り方が変わっているところがあちこちに見えてきます。おおほら、あのあたり、きっと流れが速いのよ。ほら見てごらん。

 エンジンがどどどどって唸りながら、島のほうに寄っていくとね、文字通り、流れているんですよ。潮が。それもですね、島の突端を境として、手前と奥とで海の高さが違う。奥から潮が流れてきて、岩にぶつかり、落ち込んでいく。音を立てて流れ続けてるんですよ。そこかしこで渦ができている。海の底の岩にぶちあっ立った潮が噴き上げて海面が膨らんでいるところ、潮が渦を巻いて空気を引き込んでいるところ、島と島の間の流れと、手前で流れが違う。

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これは、とても素人が渡れる海じゃない。泳げるもんじゃないし、船だって、思う方向に進むためには島の流れが分かってないと動けるもんじゃない。ああ、これか、だから水軍なんてものがいたんだ。この流れを乗りこなして、小さな島々に城をこさえて、暮らしを築いていったんだ。ああ、なるほどなあ。

 このアクティビティ、単に「潮流体験」なんて言葉で片づけるのがもったいない。まあいい言葉が思い浮かばないんですが、秩父の激流下りなんかと同じように迫力があり、加えて歴史の重みがある。瀬戸内、深いなあと感じ入りました。ここを体験した後で、村上水軍博物館に行きましたがね、またそこで深めることができる。この二つ、両方を体験するのはお勧めですな。

 ちょうど12時、そろそろお腹も空きました。ここで海鮮丼を食っていくのも手ですが、少し先はもう四国愛媛県今治市です。そして愛媛県と言えば、また独特のB級グルメがあるのであります。それが愛媛の街中華で提供される焼き豚玉子飯であります。

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今治市大黒屋さん。見るからに街中華です。中では働くおじちゃんたちが黙々とどんぶり飯を食らっております。それがおそらく焼き豚玉子飯。簡単に言うと、丼飯の上に焼き豚を乗せ、更に目玉焼きを2個。甘辛の醤油ダレをぶっかけて出来上がり。これをぐちゃぐちゃにかき混ぜて食らう。色気もなんもねえ。白飯にチャーシューと目玉焼き乗せただけじゃん。なんか殺風景だよなあ。

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多分そのイメージと違うのは、たれの量でしょうか。混ぜるとご飯の色が完全に変わるぐらい、しっかりとたれがかかってます。たれダクの鰻丼をイメージするとよいかもです。そこによく煮られてほろほろになったチャーシューが混じり、目玉焼きの白身、黄身、が色身にアクセントをつけ、更にはお好みでネギを散らします。このねぎは関西より西でよく使われる万能ねぎ、青ネギでありますな。それやこれやで、あまり上品な見た目ではありませんが、旨そうなB級食が出来上がるわけです。

 ただし。相当に味が濃いです。加えてカロリーも相当な感じです。女子がちょいと食べに入るという感じではありません。甘辛もくどいっちゃくどい。やはり働くおじちゃんの男飯、なんでしょうな。カロリー万歳な野郎の皆さんは是非お試しください。

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ところで、埼玉県地産のスーパーマーケット、ヤオコーさんにはこんなものが並んでました。みなさんのところで扱ってるかどうか知りませんけど、おうちで試してみたい方は探してみてはいかがでしょう。

2017年8月19日 (土)

広島からしまなみ海道を渡って四国を巡る③ 瀬戸内の海が男を鍛え上げるのだ 尾道

尾道。尾道と言えば尾道三部作。尾美君がああ。あの茫洋とした表情が好きでねえ。おじちゃんには最近のイケメンばかりが主人公の映画は、どうもねえ。ああ、それは女子でも同じでね。そんな美男美女ばかりの現場があるもんか、ってドラマは、観ていて小っ恥ずかしくなっちまって、まともに観られないんですよ、と。

 ま、それはともかく。

 今回、尾道はメインテーマではないです。これがサイクリング目的であれば、しまなみ海道の入り口としてもう少し突っ込んだことも言えるんですがね。ゆえに下調べが甘い。故に楽しみ方がよくわかってません。とりあえず、アレ、すなわち尾道ラーメンは食っておかねばなりますまい。

20170809_140450_p1010924 ということで検索検索ぅ。尾道ラーメンという分野の先駆的立場にいたお店、朱華園。尾道の繁華街のハズレにあり、お店の駐車場はありません。街中にコインパーキングがありますんで、そちらを利用することになります。

 さすがに夏休み中と言うこともあり、ちょっとした行列ができています。行列ができる店に入りたいわけではありませんが、こちらが尾道ラーメンの元祖というならば、いうならばあ。そりゃあ入ってみるしかないですね。並びます。

 えーっとですね。尾道ラーメンです。これからはなはだ不当な発言をいたします。朱華園のラーメンは美味しいですが、尾道ラーメンとしてみれば普通です。ああっ。なんて非道な発言でしょう。いや美味しいんです。普通に。普通に美味しいんです。これは困った。

20170809_142649_p1010926 朱華園さんが尾道ラーメンの元祖というか、一つのスタンダードを作り、それはこれ以前になかったラーメンなわけです。それゆえに尾道で中華そばとして提供していた朱華園さんのラーメンを観光客が尾道ラーメンと言い出した。ちなみに朱華園の中華そばは鶏ガラベースに背脂を控えめに浮かせたものです。世間的にはいりこやあごなどの魚介出汁を加えたものが、尾道ラーメンのイメージですが、これはお土産物屋さんが「尾道ラーメン」として売り出したものだそうですよ。

 ふむ。でね。美味しい朱華園さんですが、元祖と言うだけに、ここをベースに、あるいはインスパイアされて、関東でも尾道ラーメンを提供するお店は少なくありません。ゆえに、朱華園さんのより特徴的だったり、旨みが強かったりするわけですよ。後出しじゃんけんな訳ですから。

 ですから、朱華園さんの中華そばを食するときには、その行列をもってすんごく美味なラーメンであると期待するのは間違ってます。ちゃんと作った普通に美味しい地域のラーメンです、と。行列は不要です。そう言いつつも、自分が並んでしまっておりますからなあ。人というのは矛盾したものです。

 さて。尾道ラーメンを食しましたらば、尾道観光をいたしましょう。ここはやはり尾道三部作のロケ現場となったあたりの家並みを散歩する。尾道三部作と言っても、最近のお若い方にはおわかりに並んじゃろうのう。ふぉっふぉっふぉ。

20170809_151504_p1010938 朱華園からそれほど遠くないところに、千光寺山ロープウエイがあります。山の上に建つ千光寺、更にはその門前町が斜面に沿ってあります。こちらは映画「転校生」などの尾道三部作のロケ現場となったところですが、映画を知らなくても、この山には上ったほうがいいですぞ。ロープウエイで上って、歩いて下りてくるのがよろしい。山上の千光寺にお参りをして歩いて下ってきますとね、眼下に尾道の町と瀬戸内の海と島々が広がります。これから行くしまなみ海道への期待が膨らんでくると言うものです。

 さて。観光はこの程度で。今日の宿に向かいます。今日の宿は尾道国際ホテル。ほう、立派なホテルやなあ。

20170809_160746_p1010949 あのですね。日本の旅館、まあ民宿もそうなんですけど、夜のご飯がセットになってくるところが多いですわね。昨日の島宿あこうもそうです。てかそれを食いに行った訳なんですが。ところがですよ、そういう立派な食事は一日ならいいですが、毎日続くととても食い切れないし、飽きる。もっと淡泊な食事がしたいなあって選択ができないのは辛い、と。

 これ最近の外国人旅行者を受け入れるときにも大切なことですよね。いくら日本の風情を味わう食事ったって、毎日が旅館の夕食ってのはキツい。やはり宿泊はホテルで。夕食はいろんな選択肢があるという、そういう形がよろしい。というわけで、二日目はホテルです。国際ホテルですからね。いっちょまえのホテルのはずです。

20170809_161413_p1010950 えーっと、うんここビジネスホテルだね。ああしかもクイーンサイズのダブルベッド。まあダブルベッドはいいんだけどさ。小さいよね、二人で寝るにはね。まあね。しかたないね。自分で選択したんだもんね。きっともう少し広い部屋で広いベッドの宿もあるんだろうけど、予算の都合でここにしたのよね。うん。ビジネスホテルとしては上等よ。うん。

 ビジネスホテル的なサービスとして、近くのスーパー銭湯での無料入浴券が付きます。ビジネスホテルの狭いユニットバスよりそっちに行く方がいいね。

20170809_172734_p1010951 ここで豆情報。私が普段行く「ふるさとの湯」だとか「花和楽の湯」とかですがね。それぞれに客層があり、ふるさとの湯でしたらば近所のじいちゃんやおっちゃんが常連としており、花和楽の湯でしたら230代の若いお父さんが家族サービスで、的な感じがアリ。どちらにしてもおっちゃんがほっとするのはですね、みんなオジサンなんですよ。体型が。肉付きがよろしい。そうですね、進撃の巨人というコミックがありますが、そこに出てくる裸の巨人。手足が細くて腹が膨らんだ貧弱な体型をしている。こういうオジサンがいっぱいいるわけです。そうしますとね、おじちゃん安心するですね。ああ、俺は衰えてきたけれどもなんだ世の中見ればみんなそうじゃないか、じいちゃんがビヤ樽になっているのも当然だし、若いお父さんも裸になると腹が出てたるんでるじゃないか、と。

 ところがですよ。この尾道のスーパー銭湯ぽっぽの湯。こちらね、みんな異様に身体がいい。まずおじちゃんたち。腹は出てるんですが弛んでない。腕が太く僧帽筋もがっちりとして、ごっつい。若いお兄ちゃんたちの集団もいたんですが、かれらがまた何者?ってくらい引き締まってる。格闘技とは違うし、自転車乗りともまた違う。ジムで鍛えたような身体ではない広い広背筋、締まったウェスト、呉だったら自衛官かな、とも思いますけどね。尾道だったらなんだろう。漁師さんかな。いやしかし。

 というわけで、尾道の男たちはいい身体をしている。サンプリングbyぽっぽの湯。ぜひみなさん、ぽっぽの湯に行って鍛え上げた男たちの身体を堪能していただきたい。

 さて。晩ご飯です。実はですね。尾道国際ホテルは値段重視で選んだので、駅から少し離れてます。ホテルの近隣は、店もあまりなく寂しいところです。どうしたもんかねえ。晩ご飯。とりあえず外に出ましょう。スーパーでお弁当買ってもいいかなどという甚だ消極的な発想もアリ。ごちそうにちょっと飽きた感があり。ですが。ホテルを出ますと、よくよく見ると、ホテルの周りにはお好み焼きの店だけで3店。定食屋さんやら焼き肉屋さんやら。それなりに揃ってます。

20170809_192432_p1010954 食べログに出る店ではないかもしれませんが、今回は食べログにこだわらない旅。というわけでもないんですけど、まあなんかそんな感じになってます。ですから、とりあえず、ホテルのすぐ脇のお好み焼き屋さん、「鉄板焼き まり」に入ることにします。中に入ると、おばちゃんと、たぶんおばちゃんの息子さんがやってる感じのお店。カウンターの片隅で、お子さんらしき小学生がゲームに興じてます。お客さんの入りはそこそこ。ここもまた地元の店です。

 ここでは尾道焼きをオーダーします。尾道焼きは具材に砂ずりが入る、と。ふむふむ。更に、まりのスペシャルな焼き方として、卵半熟というのがあるそうな。それを頼みます。薄皮にキャベツを載せて、更に砂ずりやらイカフライを割ったものなどを乗せて、更に生地を追加して、ふんわりと返します。ここは呉の「たんぽぽ」と違うところですね。

20170809_194105_p101095820170809_194130_p1010959 そして卵なんですがね。概ね焼き上がったところに、ソースを塗る。その上に溶いた卵をかけるんです。焼き上がった生地の熱で半熟状態になっていく、というあんばいです。これは珍しい。尾道だからやる、ということではないらしいですな。「まり」スペシャルらしいです。ソースの味が勝っているのでこうしたからどう味が変わった、ということはないんですがね。普通の焼き方もできるので、二枚食べ比べると違いがあるかもしれません。でも、なんてかな、提供のしかたというか演出としても面白い、と感じますわね。

20170809_193549_p1010956 もう一つ、「いか焼き」という食い物がありました。イカを焼いたものではないです。まず、珍味でよくあるイカフライ、お好み焼きの具材にも使いますが、こいつを鉄板の上に並べます。ここに水をかけて、蓋をし、蒸し焼きにします。イカフライがふっくらと焼き上がったところにソースを塗って、青のりをかけて食う。と。まさにB級の極み食です。ビールによく合うカロリーです。ウチでも簡単にできますので、ぜひお試し下さい。私はカロリーが怖いのでやりません。

 ということで二日目の尾道、終了であります。クイーンサイズのダブルベッド、あんじょう狭くて、寝返り打つのも気を遣いましたことをお伝えしておきます。

2017年8月18日 (金)

広島からしまなみ海道を渡って四国を巡る② 島宿あこうで腹がぱんぱんになる話

 さて。前回はお好み焼きだけで話が終わってしまい、この調子ではいったい旅行が終わるまでブログが続くのか、という勢いでありますな。まあいい。このブログの旅行記の部分は、個人的な記録の意味合いが非常に濃いので、それにおつきあいいただける方のみ、おつきあいくださいませ的な。的なああああ。はい。

20170808_143836_p1010855 さて、ここから先がいよいよ旅の目的地、海上自衛隊呉資料館「鉄のくじら館」に向かいましょう。と、タンポポのお姉さんから衝撃的な情報が。「呉では月曜休館じゃなくて火曜日休館なんですよ」と。そう、今日は火曜日。しかしね、めげない。なぜなら今は夏休み。夏休み中は休館日が変わっていることがよくあります。電話をして確かめましょう。

 おお。やってる。しかしみなさんは気をつけてください。平時は火曜日休館でありますぞ。

 鉄のくじら館と隣接して呉市海事博物館大和ミュージアム、という施設もあります。こちらも落とすわけにはいきません。まずは鉄のくじら館。これは海上自衛隊の展示施設なので、入場料は無料です。大事なことなのでもう一度。入場料は無料です。見学に当たっては予約なども要りません。特に潜水艦だけに特化した展示というわけでなく、ペルシャ湾に派遣された掃海艇の機雷撤去活動などの紹介も詳しいです。実際の機雷などを見ますと、もう鉄の塊で、こんなもん爆発しなくても足の上に落としただけで骨が粉々になるわ的な重量物で、これがさらに爆発したら、船も人もずたぼろになるわなあ、と。掃海作業をされる自衛隊員の写真を見ていて、その責務の重さに感じ入ります。

20170808_141659_p1010842 さて。潜水艦です。2,004年に除籍になった「あきしお」がそのまま陸上に上げられて展示されています。実際に就航したのは30年近く前になるそうですが、それにしても、現行の潜水艦など機密の塊で、一般人が目にすることなどあり得ませんので、旧型と言えど貴重な体験であります。

 潜水艦って、すごく狭くて、頭ぶつけまくり、圧迫感ありありな感じがしますよね。ところがそういうストレスフルな状況ではやはり乗組員の精神と肉体が保たない。思ったよりはゆとりがあります。できる限り、快適性を確保することは必要なんでしょう。とはいえ、陸上の快適とはレベルが違いますけどね。実際の寝床に入ることもできますが、3段ベッドの一段の幅は60cm程度でしょうか。文字通り潜り込むようにして入り、出るときは這い出す、という感じです。

 しかしねえ。今もって不思議でしょうがないのは、潜水艦の動かし方ですよ。とにかく外が見えないわけで、海底にも障害物にもぶつからず、計器だけで航行する。うーむむむ。なぜそのようなことが可能なのか、どうにも理解できません。人間ってのはすごいね。いろんなことを考えつつ、大和ミュージアムに向かいます。

20170808_145551_p1010856 20170808_152118_p1010857 大和ミュージアムでは戦艦大和の1/10模型のほか、特攻兵器の回天、零戦などの実物展示があります。当時の回天搭乗員の録音なども残っており、20歳そこそこの若者が散っていった戦争というものを考えさせられます。ちなみにこの回天という兵器については、佐藤秀峰氏のコミックス「特攻の島」に詳しいですが、主題からしてすっごい重いです。誰にでも薦められるものではありませんぞい。

 すこーし重いものを胃の中に抱えつつ、本日の宿「あこう」に向かいます。こちらは民宿です。瀬戸内海に行くんですから、地の魚が食えるところがいい、それも小洒落た料理ではなく、土地のものを食わせてくれるところがいい、ということで探していて見つけた宿です。

 民宿はお値段の割に食事がいい。その代わり施設には期待できません。薄い壁、狭いトイレ、小さなお風呂、まあ個人の家を宿にするようなレベルからスタートしたものですから、観光旅館とは違うレベルでの快適性を求めていかないと、がっかりすることもあります。

 島宿あこうは呉市内から車で小1時間ほどですかね。上蒲刈島という島にあります。が。橋があるので車で渡れます。とはいえ橋の通行料は800円とお高め。現地の方は補助があるみたいですが、生活コストはかかりますよねえ。田舎暮らしに憧れる方は多いですが、元田舎者としては生活コストもかかるし、地域で快適に過ごすための付き合い、マナー、ルールはそうそう甘っちょろくありませんぞ、とお伝えしておきます。今回のように旅行者で来るのが一番快適です。

20170808_164237_p1010862 20170808_164610_p1010864 あこうは山の斜面というか、こういう島や半島によくありがちですが、平地が少ないので崖を登るように家が建てられてます。そこを走る細かい道を折れ曲がりながら上っていく。宿の前に笑顔のおじちゃんが待っていて、車を招き入れてくれます。すぐ上の斜面が崖崩れ防止の工事をしているために、その上にあるらしい駐車場は使えません。宿のすぐ横にとめさせてもらいます。

 でだ。あこうのお部屋。田舎のばあちゃんちのお部屋、みたいな感じ。昭和の、ですね。見晴らしが良くて広いですけど。ただ、あこうは最近は11組程度のお客しか入れないそうで、他の部屋の宴会や子供の走る音がうるさい、なんてのとは無縁です。そういう意味でも、ばあちゃんちに来たみたい。お風呂も小さな家族風呂、見晴らしはとてもいいですけどね。大浴場を期待しちゃいかんですよ。その代わりに、食事に期待しましょう。

 で。食事です。えーっと詳しくは食べログの記事をごらんください。ってだけじゃそもそもこのブログの存在価値がないですね。えーっと。

20170808_181407_p1010867_ _000_17 20170808_191333_p1010875 刺身の盛り合わせが出たんですね。地の魚、確かおこぜだったかな。これをポン酢で食べてください、というわけですよ。刺身をポン酢で。うーんまあねとりあえずお勧めの食べ方をしてみましょう。と。これが、超絶美味い。いやいやいや、ポン酢ってこんなに美味かったっけ。いやもちろん刺身も美味いんですよ。美味いんだけど、それにもましてこのポン酢。

20170808_181909_p1010868_ 20170808_184208_p1010872 _000_16 あこうの料理は全て奥さまお一人で作られているんだそうですが、その奥様手作り、ゆずを手絞りして調合したポン酢だそうで。これ、壮絶な旨さです。オコゼの刺身を二枚くらい、しっかりとした身をポン酢に付けていただくと、ゆずの香りがふわっと魚をくるみ、酸味がほどよく旨みを引き出す。そもそも私はポン酢というのが苦手なんですが、ここのは旨い。持って帰りたい。ですけど、おばちゃんの手作りだけに、長持ちさせられるものでもないですし、売るほどにあるわけでもない。ここで味わうだけで我慢します。

20170808_183334_p1010870 _000_18 20170808_185505_p1010873_ そのあとの料理も、ことごとく美味い。当たり前ですが、地の魚が姿を変えていろんな料理法で提供されます。海老をさっと塩ゆでしたもの、冬瓜の炊いたん、地のホタテを焼いたもの、冷たい茶碗蒸し、鯛素麺、サザエの焼き物、穴子の天ぷら、たこのマリネ、トマトのピクルス、たこ飯、そしてデザートのメロン。

 ウチの奥さま的に一番受けたのは、鯛素麺です。鯛の煮汁を薄めたものをつけダレにして、温かい素麺とあっさり煮付けた鯛の身をほぐして、合わせて食べます。

 このあとで出たたこ飯も味が深い。しかしね。しかし、いかんせん腹の許容量を超えております。ぱんぱんになるまで食いました。おじちゃんが料理をだしがてら、雑談をしていきます。このおじちゃんもおばちゃんも、本当に人を迎えることが好きでやってるんだなあ、というのがよくわかります。もう年も年なんで、お客は11組しかとらないようにしてるんですよ、と仰ってましたが。

 これね、自転車旅をされる皆さんで、時間の余裕があるならば、ここを宿にして宴会ってのもアリだと思います。あ、ただ念を押されましたが、この食事は漁師さんの都合でころころ変わる、と。写真をインターネットに載せても同じものが出せるわけじゃないから、と言われました。そうでしょうね。10人のグループが来たとしたら、お二人で迎えるとなるとかなりメニューも考えなきゃならないでしょうし。とはいえ、何しろ人を迎えることが大好きなお二人なので、そこで手抜きをするとも考えられない、ってのはありますな。

 腹ぱんぱんになって寝ます。明日の朝までに少しでも消化できてますように、と普段は飲まない消化のお薬飲んで寝ます。

20170809_073838_p1010900 朝ご飯です。とにかくボリュームを抑えてくれるようにお願いしました。それでこの朝ご飯です。汁は、昨日刺身にしたオコゼのアラでとったあら汁。じんわり美味い。

 さて今日は、一度呉市に戻って、海自の艦艇やら潜水艦やらがすぐそばで観られるという、港の公園「アレイからすこじま」に行ったあと、尾道に向かいます。そして飯。尾道の飯と言えば、言うまでもなくアレですわね。

 さて「アレイからすこじま」をさっくりと。海上自衛隊の敷地に面した海沿いの公園です。ゆえに、目の前に潜水艦が。文字通り手を伸ばせばそこに、ってほどの距離に潜水艦が並んでいます。この日は4隻かな。それにいろいろな艦艇も。こんな場所は他にはないでしょうね。

20170809_103545_p1010920 昨日行ったたんぽぽのお姉さんが、潜水艦が普通に洋上航行しているのを見て育った、と行ってましたからねえ。さすが「この世界の片隅で」の舞台となった町であります。満足しました。

さて尾道に行きましょう。

しばらく怒涛の更新を目指します。できるかな。なんせ忘れっぽいからね。

2017年8月17日 (木)

広島からしまなみ海道を渡って四国を巡る① 広島のお好み焼きを堪能した

旅行の話です。ダラダラですよ、と。

 さて、夏の旅行をどうしようか、と考え始めたのは冬のことでした。海外も含めていろいろ候補を挙げたんですが、テーマが見えないと計画も具体的に詰められないですよね。テーマがなくて、ただ観光地を回っても、「ほうほう、なるほど。じゃあ次行こうか」で終わることになってしまいます。何をするか、が大切なんですよ、と。

 で。ふと頭に浮かんだのが、呉に行って潜水艦の中に入ってみたい、ということでした。どっかで見たんですよね。呉に海上自衛隊の展示施設があって、実際に使われていた潜水艦を展示している、と。よし、じゃあ呉のかつての軍港も見てこよう。となると、瀬戸内海、四国も含めて、まだ行ったことのない地域を、とね。あとは奥さまがいろいろと肉付けをしてくれました。

 というわけで、広島、四国旅をスタートします。

20170810_184138_p1020059 まず広島までは飛行機で、そこからはレンタカーを借りることにしました。車はスバル指定です。スバルファンと言うより、アイサイト信奉者です。最近は他社の自動ブレーキもかなり良くなってきたらしいですがね、実績が違う。人の車を借りるならなおさら、安全第一であります。今回借りることができたのは、レヴォーグ。私が今乗っているフォレスターよりもアイサイトのバージョンが新しい。Ver.3というやつですな。車速65km以上で、道路の中央を維持する運転補助機能も付いているらしい。この辺りを試したい、ということもありました。そろそろフォレスターも乗り換えの時期に来てますから、アイサイトの進化ぶりを確かめたい、と思ったのです。

 アイサイトの運転支援機能、車速追従機能。私の現行フォレスターA型にも付いてますが、これはすごくいい。高速道路では、アクセルブレーキに一切触れることなく巡航してくれます。それがどれだけ疲労軽減に貢献するか、実際に長距離に乗るとてきめんです。最近、1人で松本市辺りまでヒルクライムの練習に行ったりしますが、それってこの機能があるおかげです。問題はひとつ。フォレスターA型のアイサイトでは、渋滞に対応できません。完全に停止すると、追従機能が解除されてしまいます。

 レヴォーグのVer.3.0だと、ここもカバーします。渋滞で完全停止後、電子式のパーキングブレーキが作動、渋滞が動き出した段階で、軽くアクセル踏むとまた追従を始めます。自動で追従を始めてくれるともっといいんですが。これって状況に寄って変わりうる条件なので、しかたがないかもしれません。

20170811_084035_p1020090 レーンを保持し続けるアクティブレーン機能、これはいまいち。完全には信用しきれませんでした。まずVer3.0の場合、この機能が働くのが65km/h以上という条件があります。車の流れが一時的に遅くなった場合、混雑してるようなときに、頻繁に解除されてしまうんです。おまけに、レーンの認識が今ひとつ甘くて、白線が消えかかってるような状況だと解除。合流地点などで白線を書いてない状況でも解除、それらに加えて、ときどきレーンを見失う場合があって、完全には信頼できないんですね。うむう。

 もちろんハンドルから手を離して任せるようなことはできない仕組みになっているので、手を添えつつ任せているという状態なんですけどね。このステアリング補助の感覚は、多くの場合不自然さはあまり感じない。緩やかなカーブを走っているときに効く補助の感覚は、例えば直進のレーンで特にハンドルに力を入れずに添えているだけで直進し続けているような、そんな感覚です。

 ところがたまにいつの間にか解除されていて、道路の脇に寄りすぎて慌てる、という感じでした。この辺りの精度が、次のアイサイトではどう改良されてくるのか、興味があります。とはいえ、やはりアイサイトは相当に便利だし楽です。次期フォレスターの発表が待ち遠しいですなあ。

 というわけで。快適なレヴォーグに乗りつつ、広島空港のニッポンレンタカーから出発しております。

 まずは飯だろう。と。今回、時間的な都合で広島市には寄りません。呉に直行しますが、まあここまできたらやはり広島風お好み焼きだろう、と。夜は夜で魚を食う予定なので、ここはやはり広島風お好み焼きで。

 今更の話ではありますが、お好み焼きには大阪などで食われるお好み焼きと広島を発祥とするお好み焼きがあります。広島の方にとっては「広島風」という言葉を付けること自体に違和感があるというのを聞いたことがあるようなないような。しかし、私は元関西人なので、お好み焼きと言えば大阪風であったわけです。広島風? キャベツが青臭いんじゃねえの、どう考えても一体感がねえでしょう。そばが乗る? それってモダン焼きと違うん? などともやもやしたものが長年あったわけですよ。あえて「広島風」を食う意味がわからん、と。

 しかしね、ここまで来たら地域の名物を食わんわけにはいかんだろう、第一、食ってもいないものを批判し続けるのはどうなんだ、と。食おう。食いましょう。

 さて、店を探します。異論もあるでしょうがとりあえず食べログ検索。てか、食べ物のキーワードを入れたら、まず食べログが出てきますよね。ただ、今回呉市のお好み焼き屋さんを見ていたら、どうもねえ。なんか違うなあ。って感が。つうのはですね。いわゆる人気店なんですが、人工的なお店が並んでる気がするんですね。人工的ってのも変な表現ですが。言わば作られた名物店、みたいな感じ。

 お好み焼きみたいな昭和の時代から庶民のおやつ的に食われているものは、むしろこういうお洒落な店の、お洒落なメニューではないんでないか、とそういう気がしたわけです。そこで同じ検索でも、個人のブログを頼ります。検察ページではかなり後ろの方です。たまたま見つけたブログの中で、なんとなく選んだ一店「たんぽぽ 広店」。食べログにもありました。評価3.05。食べログの評価では他にも3.5の店とかゴロゴロしてます。が、ね。食べログの評価、気にしすぎるのはよくねえと、この頃思います。

 行列もそうなんですけどね。1時間待つ行列店と並ばないで入れるお店、1時間並ぶほど旨いのか、ってことです。この辺りの話は、たぶんまたあとですると思います。だからどうだってことではねえです。

_000_1520170808_125003_p1010829 たんぽぽですが。とっても見つけにくい場所にある、見つけにくい店構えの小さな店です。ナビを頼りに車で走って、2回通り過ぎたってくらい目立たない。完全に町の中に埋没してます。お店に入ると、客は誰もいない。ウチよりは若いお姉さんが一人でやってます。メニューもとってもシンプル。たぶん呉や広島でも人気店ではいろんなメニューが並んでいるはずですが、ここのお好み焼きは「肉天そば」と「肉天うどん」の2種類のみ。チーズだの海老だの、そういうチャラく値段を上げるようなものは置いてありません。ご近所さんが普通に食ってるお店です。これだよこれ。地域の食ってのはなあ。と思いつつ、お姉さんに写真を撮る許可をもらいます。お姉さんの手元を撮りつつ、雑談をする。広島の方言を聞きつつ、作り方などを聞いたりする。これだよなあ。

 評価3.05と評価3.9のお店を比べる。評価3.9ともなれば超繁盛店です。ひょっとしたら30分や1時間は待つかもしれません。お店の人もアルバイトのお姉ちゃんが慌ただしく運んでくれるわけです。そりゃあ旨いでしょう。しかしね、3.05と比べて25%以上も旨さや楽しさが変わるのか、って話なんですよ。むしろ、この小さなお店で、お姉さん一人でやってる手元を見ながら、汗をかきつつ、お好み焼きが食える。これは点数には現れん楽しさです。

20170808_125243_p1010830 さて。「広島風」お好み焼きですが。旨いね。美味いです。キャベツの青臭さだとか歯応えとか、そういうお好み焼きを邪魔するのではないかと危惧したものは一切ないです。むしろ一体感。一体感でありますよ。クレープ上に敷いた薄皮の上にキャベツを載せる。具材を乗せたあと、ほんの少量の生地を加え、卵を載せる。そして返す。周りにこぼれるキャベツを寄せ集め形を整え、蒸していく。この蒸す工程が徹底されているおかげで、キャベツがどろりと溶けるような柔らかさになっていく。その上で、たんぽぽでは生地をしっかり押さえ込み、薄い生地をキャベツと一体化させていく。関西風では決してやってはいけないという押さえ込み。これがどろりとした生地を作っているのであります。

 ちなみにたんぽぽのお姉さん曰く、押さえるか押さえないかは店のレシピによるそうであります。

20170808_130627_p1010834 そしてできあがった「肉天そば」と「肉天うどん」。見た目はソースにまみれ、全く変わりませんので、写真の一枚は割愛します。たぶんこれは肉天そば。違いは中に入れる麺がそばかうどんかの違いだそうな。どっちが広島風ということではなくて、ただの好みだそうです。しかし、味わいは全く異なります。そばの方が歯応えがあり、香ばしい。うどんはもっちりとしています。しかし、美味い。ソースの香り、キャベツの甘さ、麺の食感、いろんなものが一体となって、ああビールが欲しい。

 広島風お好み焼きたんぽぽ広店。たぶん呉で一番美味しいお好み焼き屋さんではない。そもそもお好み焼きというのは、どこが一番かを競うようなものではない。テレビに映る広島カープの試合を見ながら、一日の労働を癒やす。ああ美味かった、と。それでいいではありませんか。

 広島風お好み焼きは美味い。

2017年4月 9日 (日)

予約殺到でなかなか買えない無印良品コーヒーメーカーMJ-CM1はどうなのか

20170318_114453_p1010285 珈琲党です。

 で。そもそも珈琲って美味いんか? というか美味いってなに、ってことですよ。一般的にはね、美味いと感じるその根源は生存欲求ではないか、と思います。つまりね。カロリーですよ。糖と脂。これは最強。これが切れると、体が動かない。原始の時代から生存のための最大欲求。ですよな。続くモノとして、塩、ミネラル。ビタミン。タンパク質などもそういうもんです。身体を作る材料、身体を整えるもの、そういうものを美味いと感じて、求めるように仕組みができてます。

 ではね。それ以外の旨みって、そもそもなんなんスか、ってことは思います。いわゆる嗜好品ですよ。コーヒー、お茶、煙草。煙草は判る。生存欲求の代わりにニコチンの中毒性と結びついている。それに対して、コーヒーとかお茶を美味いと感じるのってどこから来るの。お茶については、うん、旨みの主成分はアミノ酸よね。タンパク質。コーヒーにもアミノ酸入ってるけど身体を作れるほどの量ではない。主成分はカフェイン。まあカフェイン自体にも中毒性はあるみたいだから、そこに惹かれるってことはあるかもしれないですけど、じゃあコーヒーの代わりにカフェインをお湯に溶いて飲むか、ってえと、飲みたくはないです。マーク・ワトニーじゃないっての(※アンディ・ウィアー著「火星の人」参照)

20170402_112857_p1010400 なんでこんなことにこだわるのかってえと、そもそも自分がコーヒーを美味いと感じてるのかどうか、よくわからんのです。私は、フリーズドライのコーヒーとレギュラーコーヒーの区別がついているのかしら、とね。

 最近は缶コーヒーが売れなくなっているそうですな。コンビニで、100円あれば、ちゃんとおとしたコーヒーが飲める時代です。本物のコーヒーが100円で飲めるなら、缶コーヒー買わないよなあ、ってことらしい。

 しかしね、そもそも私、コンビニコーヒーをそれほど美味いと思ったことがない。ドリンクとして楽しむなら、コーヒー風味の乳飲料的なモノの方がよほど美味しいとさえ思うのは、大量にぶち込まれた糖のせいでしょう。缶コーヒーの無糖は、ほんとに飲む気がしないですから。よほど眠気を覚ましたくて、かつ糖を取りたくないとき限定。だけど美味しくないから、いっそ水溶きカフェインを売ってくれ、と思ったり。ふむ。

 コーヒーを飲ませるだけの商売が成り立っているくらいですから、コーヒーの味がどうだとかこうだとかの蘊蓄は、マリアナ海溝より深いと思われます。ですから深入りは避けます。コーヒーだけにね。深入りと深煎り...。まあいいんですけど。ええ。

20170322_224144_p1010329_2 私の舌も鼻も、そんなわけで全く当てにならないんですけどお。うちの奥様はずいぶん前から、うちのコーヒーは美味しくない、と言ってました。確かに、朝ご飯に添えても、あまり口を付けません。香りは好きなんだけど、ということです。ふむ。曰く、コーヒーメーカーが悪いんじゃないかとね。

このコーヒーメーカー、少なくとも10年は使っている年代物です。20年になるかな。まだNationalPanasonicになるずっと前から使ってます。で、ミル付きのコーヒーメーカーってあんまり選択肢がないんですね。当時、煮詰まらないコーヒーポットのサーモスなんかも検討したんですが、うちは二人が飲むだけなので、煮詰まることを心配しなくていいかあ、って。メーカー上部にお湯がぽこぽこ噴き出すサイフォン的な雰囲気のガジェットもついており、これでいいかあ、って選択です。

20170325_061417_p1010339_2 しかし20年くらい使っているとして、最近ね、いくらなんでも飽きたなあ、新しいの買いたいなあ、と思って、調べたところ、新製品がほとんどないんですよ。このコーヒーメーカーも20年前とほとんど姿が変わらないまま販売されてます。どんだけ熟成してんだよ、と。思いつつ、それじゃあ買い換える意味ないじゃん、ということで放置してたんですけどね。奥様がコーヒーが美味しくないのはコーヒーメーカーのせいだって言うから、やっぱり買い換えたいなあ、と思っておりましたそんなある日、某ガイアの夜明けという番組で、喫茶店のマスターが淹れるコーヒーを再現するというコーヒーメーカーの開発ストーリーをやってるではありませんか。

まずウリなんですが、ミル部分。よくあるブレンダーみたいなカッターで粉砕するのではなく、金属製の臼で、文字通り豆を「挽く」という動作をします。これによって、豆が均等に細かくなります。ムラができない。味がぶれない。私に判るかどうかは別として。理屈上はそう。なるはず。

 更にお湯を注ぐタイミング、入れ方もコントロールして、蒸らしの過程がしっかり取れるらしい。これによって一流の職人さんの腕を再現するという。おお。買おう。これだ待ち望んでいたモノは。

 ということで、早速ホームページを開きます。が。まだ販売前の予約中だったにも関わらず、既に第1期販売分は予約で売り切れ、次もいつになるか判らない状況です。が、しかし。がんばった。ホームページを頻繁にチェックし、就寝前のベッドの中で予約中の文字を見た瞬間、すぐさまポチッと。もう次の瞬間には、予約受付終了になってましたよ。恐ろしい。テレビの力はすごいな。ただね。これはあくまでも予約であって、モノが入るのは1ヶ月以上先という、気の長い話で。まあしかし、即座に必要というもんでもないので、待ちました。それしかできないもんね。ちなみに今も予約受付終了中。次がいつになるかはわかりません。

20170322_201403_p1010322 で、届いたのがこれ。無印良品MJ-CM1税込み32000円。豆からでも粉からでも淹れられる。設置なんですけど、これフィルターを入れるカップが、本体の左側に開きます。そして、水を入れるカップが、本体の右側に開きます。どういうことかってえと、左右両方に余裕がないとダメだってことです。おいおい。なんで片方に寄せてくんねえんだい。とは思います。見た目、両方に開いた方がバランスはいいですけど、見た目の問題じゃねえよ、設置スペース考えてくれよ、と。

 うちの場合、食器棚の間のスペースに入れて、使うときだけ前に引き出します。奥に入れたままだと、豆も入れられませんしね。ダイヤルやスイッチはたくさんありますが、基本的にはそんなにあれもこれも使うわけではありません。初期設定でだけ使うボタンのようなモノもあり、無駄にボタンが多いとも言えますが、単機能型のボタンなので、むしろ年寄りには楽。ただし、表示のアイコンが小さくて見分けがつきにくいので、年寄りには不都合。どっちやねん。

20170325_060857_p1010336 豆の挽き具合はダイヤルで合わせますが、このダイヤルは気持ち悪い、クリック感がなくて、ぐにっと回って止まるタイプ、せっかくデザインがシャープなんだから、そういう演出をして欲しいところです。

 最初のセッティングをすると、基本的にはボタン一つで抽出が始まる感じ。ただし、抽出開始と終了の表示が判りづらい。表示部分の液晶が点滅をし始めれば抽出開始、点滅から点灯に変われば抽出終了ですけどね。音ででもしらせてくれたらなあ、と思いますが、そこらへんは好みでしょう。保温は20分で自動で切れますが、もともと3カップ分しか作れないので、たくさんつくって保温しておくという使い方には向いてません。

 抽出中に蒸気が噴き出すことはほとんどありません。ですから、周りが湯気で湿気ることもあまり意識しないです。その分、派手に香りが立つこともあまりなく、朝起き抜けに部屋中にコーヒーの香りが、というのがないのは寂しい。が。考えようですけどね。それって香りが飛ぶってことでもありますよね。実際はどうかわかんないですけど、ポットの中に香りが閉じ込められていると考えれば、一番いい香りを楽しめると言うことになるのかしらねえ、と。

 メンテナンス性。ミル部分は取り外して分解できるので、そこそこ綺麗にしやすい。分解自体も簡単です。水の入ったポットから、抽出孔までのパイプも洗えないですけど、まあこれはどこのコーヒーメーカーも同じです。

20170325_062146_p1010340 さて。一番大切なことを、簡単に言いますよ。すごい簡単に言いますよ。耳かっぽじいて聞いて下さいね。お味です。すっきりとして飲みやすい。

 えええええ。だいたいね、飲み物の評価に「飲みやすい」ってなんなの。飲みにくい飲み物を飲む必要がないだろう、と。

 ああだからさ、冒頭でいったじゃないですか。そもそも私はコーヒーの味がわかってるかどうか自信がないって。いやね、今回、せっかくいいコーヒーメーカーを買ったから、いい豆も買ってきたんですよ。だからね。こいつが美味いのか、コーヒーメーカーのせいなのかよくわからないのです。

 ただ、敢えて言えば、尖ったところがない。舌の奥にざらつくような雑味がない。すっきりとした仕上がりであります。試しにこれまで飲んでいたコーヒー豆の粉も使ってみましたが、心なしか飲みやすい気がする。普通のカフェのように美味しいと言えば、そう。うーん、だからいいんじゃねえの。高かったし、まだ手に入れにくいという希少価値もあるし。見た目もなんか業務用っぽくてかっこいいし。無印良品的な品の良さが現れた、いいコーヒーメーカーです。32,000円の価値があるかどうかは、まあねえ。人それぞれということで。うん、つまり物の価値は、その人が決めるもんですよ、と。

 

2017年2月26日 (日)

非常にコアな話ではあるが カセットフー BO EX専用 キャリングケース CB-AH-41用

20170204_081234_p1010243 本来、ここは商品紹介ブログ、に分類されるのではないかと思うが、本来そうであろうとなかろうと、実態としてはぐだぐだ文章を書き連ねたいという欲求が先行するのであって、実のところ題材は何でもいいのである。

 身も蓋もなく言えばそういうことです。たぶん昔からここを読んでいる方はお気づきのことでしょう。最近、自転車関連のことを書くことが多いので、自転車ブログと思って来られている方には、大変申し訳ございません。この丁寧語、あってんのか?

 さて。タイトル通り、コアな話であります。

 カセットガスコンロ。知ってますか。知ってますよね。うーん、初めて出会ったのはいつ頃だったのかなあ。しばらく考えてましたが、思い出せないくらい昔。と言っても、自分で使うようになったのは大人になってからだと思います。子供の頃は、卓上コンロを使うときは、ガス管から長いゴムホースを引っ張って卓上に置き、鍋をしておったような気がします。

 学生の頃かしら。いや、そもそも学生の頃は料理なんかしなかったし。いや待てよ、自分ではしなかったけど、大学の寮でジンギスカンとかやってなかったっけ。と思い出そうとしても、あれがカセットガスだったかどうか、わからんですねえ。焼酎を丼で飲まされたことは覚えてますがね。

 でだ。大人になってリビングで鍋でも焼き肉でもしようと思ったときに、さすがにその頃には長いゴムホースを台所から引っ張ってくるようなことは、なかったような気がします。で、カセットガスコンロ。カセットフーですよ。これね、このタイプのガスコンロ、といえばカセットフー。そう覚えてます。

 シャワートイレのことをウォシュレットと呼び、救急絆創膏のことをバンドエイドと呼び、使い捨てカイロのことをホッカイロと呼んでしまうようなもんです。ちなみに、うちの奥さんはバンドエイド的なモノ全てをサビオと呼んでしまいます。

 でだ。カセットフー。当時は決して安くはなかったですよ。45,000円くらいもしたんじゃないですか。若かりし頃の安月給でこのお値段のガスコンロ。ねえ、リビングで鍋ができる焼き肉ができる生活が豊かになるぅ、みたな。どれがいいのかなどれがいいのかな、と。そりゃあもう必死になって選んだもんですけどね。まあ正直言ってどれもこれも変わりゃせんのですが、そこは若さ故。一つ一つ家財道具が増えていく喜びってんですかね、あったわけです。

 実は、キャンプを始めたばかりの頃は、キャンプ用コンロを買う余裕がなかったので、しばらくはカセットコンロを持って行ってました。いや、コンパクトでいいですよ。荷物を減らしたい今でも、むしろカセットコンロに戻そうかなあと思うくらい。ただ問題は、カセットフーは屋内使用前提だったので、いかんせん風に弱い。アルミ箔の脂は寝坊しガードなどを使ったりもしたんですけどね。まあそれでも風に弱い。

20170225_100847_p1010254 そこで買ったのがカセットフー強化型モビルスーツ。的な。カセットフーBo(ボー)という製品です。これは風に強いが売り物でしてね。言わばシャア専用ザク。赤い彗星。連邦の汎用モビルスーツなんか一撃ですよ。うん。

 ところがですね、この後、キャンプも本格的になりまして、言わばコロニー落とし後の一年戦争のような状態ですよ。グフは出てくるはドムは出てくるは、最終的にはビグ・ザムなんてものがですねえ。ね、コアな話でしょう? 

 まあいい。とにかくシャア専用ザク的なカセットフーBoの出番がなくなったわけです。キャンプでの出番がなくなったとは言え、おうちで鍋、というときには出番がある。そのときのために、長い眠りについたわけです。

 が。そこで困るのが保管の方法。結構ね、カセットフーってガチャガチャするじゃないですか。そのまま棚の中に放り込んだり、ビニールにくるんだりすると、中でガチャガチャになったりします。これは困る。邪魔くさい。ねえ、きっとジオン軍も困ったと思うんですよ。破壊されたわけでもないシャア専用ザクをどうするか。とりあえずコンテナ、じゃないですけど、買ったときに入ってた段ボール箱に入れて、棚の中に保管してたんですけどね。さすがに10年も経つと、段ボールもぼろぼろになってきます。困ったけどしょうがない。とりあえず保管を続けました。

 ところがですね。最近になってキャンプの軽量化を図ったときに、このカセットフーBo、再び外で使いたいな、と思うようになりました。いわば、ガンダム鉄血のオルフェンズ的な。掘り起こされたガンダムフレーム、的な。ああ、すみません既についてきてくれる人はかなり限られてしまっています。コアだから。コアファイター。あああああ。

 持ち歩きに、ぼろぼろの段ボール、更に困った、という話ですよ。で。実は、このタイミングで、カセットフーBoの新シリーズ、なんと工具箱のようなケースに入ったカセットフーが売り出されました。イワタニ カセットフー ウインドブレイクこんろ 風まる ブローケース入り CB-KZ-1-A。これいいじゃん。これいいね。置き場所に困らない。いいなあ。イワタニサイトで希望小売価格8,400円、販売価格5,480円。でもなあ。ケースに入ってるだけで、今までのモノが使えないわけじゃないからなあ。いいなあ。とね。思ってたわけです。いいなあ。

 あるときね。ふとこう考えました。工具箱みたいなケース、適当なのを買って入れればいいじゃん。ってね。まああるかどうかはわからんですけども、探してみましょうよ。と。と。っとぉおおおおおお。なんと。

20170225_100920_p1010256 イワタニからこのカセットフーBoのケースだけが売ってるではありませんか。カセットフー BO EX専用 キャリングケース CB-AH-41用。おいおい、これ使えないか。と思って説明を見ましたらね。対応製品が書いてある。専用品だ、と。う。ちょっと希望が遠のいた。専用品ってことは、他のものだと入らない可能性が高いってわけだよね。対応してるの、何かなあ。CB-AH41CB-AH35。あー。そうねえ。うちのカセットフーBo。もう10年は経ってるよねえ。無理よねえ。

 と思いつつ、一応ぼろぼろの外箱の型番見ました。するとね。するとねええええ。CB-AH41。ええ。これ使えるの。2,480円のケース。使えるはずよねえ、型番一致してるんだから。で、ぽちっと。まあ失敗しても2,480円。仕方ないかな。とりあえず買え。買おう。

 そして届いたのがこちら。赤いケース。風まるは黒いケースですが、こちらは赤いケース。とりあえず納めてみる。うむ?うむむ。おおおおお。ぴったり。全く余計な隙間もない。すげえ。10年以上前の製品だよね。んん?モデルチェンジしてないの?って思って、サイトに戻ってみましたらね、どうやら旧製品を対応させるためのケースを発売したみたいなんですよ。

20170225_101001_p1010258れってすげえな。と思いました。既に新製品が発売になった後に、旧製品のサポート機能追加を行う。普通はね、新製品を買わせたいから、そんなことはしません。旧製品をそのまま使い続けるってことは、新製品が売れないってことですもんね。これはねえ。自分の会社で使う製品を大事にしてないとできないことですよ。こういう会社の製品は信用できる。つうか、こういう会社は信用できる。

 どことは言いませんけどね、某GPSの販売代理店なんか、売った後ソフトのバージョンアップも地図の更新も一切しやがりません。マニュアルなくしても売ってくれないですしね。もうね、4台くらい買って登録してるヘビーユーザーにその扱いですからね。挙げ句の果てに、販売元の会社に買収されてしまいましたがね、ざまあみやがれと思ってる人はたくさんいますよね。そういう方は仲間ですよ仲間。

20170225_101053_p1010259 失礼しました。

 で。とにかく私が申し上げたいのはイワタニ万歳。赤いケース、まさに赤い彗星。ジークジオン。イワタニはまさにジオン公国、あ、ダメだ滅んじゃう…。

 滅ぼしませんよ。イワタニ。ささやかながら応援し続けます。ガス、イワタニの買いますよ。

2016年1月23日 (土)

箱根の山は天下の嶮などと言いつつ、結局,小田原で食った魚がうまかった話

箱根。うん。そう。なんか知らんけど箱根。どこらへんにあるんでしょう。そもそも私は田舎もんなので、関東における地理感がない。ってか、それ変。関東全てが都会ではないですしね。要するに、地理を覚えないんでしょう。覚えられないという方が正しいか。

 

まあ、要するに正月明けには温泉に行きましょう、と奥さんが言うわけです。確かにね。温泉はいいね、温泉は。なんか知らんけど、温泉はいい。露天風呂が特によろしい。かつて山中の露天風呂で衆目の中、ケツをさらしたおっさんとしては、露天風呂が何よりもの供養であります。ん?この言葉、間違ってる気がするぞ。

 

まあ、いい。箱根、どこにあるかよく知らんですけど、行ってみると、なんとなくこの辺り走ったことがある、いや箱根駅伝ではなく車ですけど、などと思い出すところもあり、きっと何度か行ったことがあります。歳を取るということは、そういうことでありますよ。

 

ただね。やはり大事なことは、何を食うか、であります。つい先だって千葉に行ったのは記憶に新しい。鰻も魚も美味かった。箱根もね。何を食いましょうか。ということで、例によって、インターネットで調べます。ってえと、箱根ねえ。うーん。そうねえ。団子とかねえ、豆腐のカツとかねえ、うーん、そうよねえ山の中だもんねえ。いや山菜料理とか日本酒できゅーっとってのもいいんですが、ランチとなるとねえ。かといってイタリアンとかフレンチとかも違うだろう。

 

困ったなあ。山の中の名物は味わい深いんですが、華やかさがない。ということで、箱根に行く途中の小田原によって飯を食います。やっぱり海だよなあ、と海辺の村で育った田舎の子は思うわけです。で。例によって食べログ君。便利な世の中よねえ。ということで、奥さんが車の中でちゃっちゃっと検索してくれます。やっぱ寿司よ。回転寿司。それも大手ではない地元の回転寿司。こないだの千葉の地魚回転寿司美味かったねえ。

 

20160104_11391720160104_114026 で、検索上位に来てたのが、こちら。小田原あじわい回転寿司 禅。なんでも寿司とともにビストロもあって、フレンチも食べられるという変わり種。おいおい。とは思いますよね。世の中のオシャレ系カフェ的なお店かい?とも思いましたがね。そうですね、たとえば三軒茶屋とか下北沢とか吉祥寺辺りにあるような、オサレ系ですか。ふーん、ふーん、まあね。しかしね、行ってもみないで文句言っちゃダメよね。

 

というわけで、ご訪問です。お店の箱は大きくはないです。2~30人も入ると一杯ですかね。11時半くらいに到着しましたら、20分待ちと言われましたが、10分も待たずには入れました。そこらへんはタイミングと運です。そりゃそうだ。ラーメン二郎なら回転させていくタイミングは読めますけど、普通のレストランはねえ。いくらお店が回転させたくても、客が食べ続けて居座れば、時間はかかる。でも回転寿司は以外と回転が速いです。何しろ回転寿司なので。いや、うまいねえ。うん寿司だけにね。おい座布団もってこい。

 

20160104_113353_p1060642 で。メニュー。オサレ。いきなりオサレ。黒板に書いてあるメニューがオサレ。鮑のステートか鴨のなんちゃらとか。鴨の何チャラはいらんですけど、鮑のステーキかあ。鮑ね。うん、そうね、子供の頃、よく近所のおじちゃんにもらいました。あ。ちゃんと漁業権持ってるおじちゃんですよ。言っときますけど、海水浴に行って、海に潜って鮑やらサザエやら獲ったら密漁ですからね? 逮捕されても文句は言えんのですよ。ちなみに、潮干狩りもですからね? きちんと鑑札買って、獲りましょう。

 

ともかく、鮑。子供の頃に食わせてもらったのは、新鮮さをウリにした鮑の刺身。でしたがあ。アレ、うまいんスか。子供だったからかなあ。いや、大人になってもがりがりと固く旨さが伝わらない。アレだったらむしろ母ちゃんが作ってくれたトコブシの煮付けの方がずっと美味い。たぶん鮑も火を通した方が美味いんだよなあ、とずっと思いつつ、安いトコブシはともかくとして高い鮑のステーキは食ったことがない。

 

20160104_114409_p1060646_2 1,500円。回転寿司で一皿1,500円と思うとお高いが、鮑のステーキと思うとかなりお安い。食うか。食いましょう。そういうことになりました。ちなみにこの言い回しは、夢枕獏氏の「陰陽師」からいただきました。それはともかく。旨し。鮑のステーキ旨し。回転寿司にも関わらず、ナイフとフォークが出てきます。それはともかく。やはり火が通ると、あのがりがりとした身ではなく、貝柱に共通のしっかりとした身に歯がぐいぐいと食い込んで噛みちぎる食感。身が締まった分旨みも濃くなる。バターのソースもくどくない。うむ、鮑はステーキに限る。どうだ士郎。ぐぬぬ雄山。ちなみにこのくだりはコミック「美味しんぼ」にインスパイアされております。

 

20160104_113536_p1060644 れはともかく。寿司。寿司ね。食わなきゃ。まずは大トロの皿が回ってきます。この皿の色、絶対に高い。店に入ったばかりで、まだ値段設定が判りません。しかしですよ。この小田原に来て、食いたいものを食わないなら小田原に来た意味がない。うむ。食おう。食いましょう。そういうことになりました。

 

これはねえ。旨いです。当たり前です。お値段、判りました。一皿950円。うおおおおお。回転寿司で一皿950円の皿、生まれて初めて取ったぞ。と心の中で絶叫しました。そりゃ旨いわ。とてもじゃないけど、一人で2カンは食えない。もったいない。ということで奥様とシェア。それでも1カン425円。山田うどんで食う天ぷらうどんが390円(税込み)。この一握りが私の山田うどん一食分。おおおおっ。

 

20160104_113711_p1060645 旨いですね。そりゃあ旨いです。と、続いて、マグロの軍艦。これ、いくらだったかなあ。限定メニューだったみたいで多少はお安い様子でしたが、でも、たぶん高い。どの皿を取ってもかっぱ寿司の3皿分はしそうな感じで、旨くないわけがない。うちは老境に入り始めた夫婦なので、二人で10皿程度も食べれば満足なんですが、それで、概ね6,000円。これを回転寿司と思うと、とてつもなく高いですが、寿司屋と思うとお安い。旨さと値段で比較した場合ですよ。絶対的にはランチに一人3,000円は高い。旅行以外では絶対に使わん。山田うどんの天ぷらうどん390円で十分であります。

 

ま、そういうことも含んでの旅行の楽しみですわね。満足いたしました。ありがとうございました。ゲテモノなどと思った私が悪うございました。箱根にお越しの際は、ぜひ小田原回転寿司 禅にお立ち寄り下さいませ。

 

20160104_151540 と、いうことで、箱根に向かいます。箱根は強羅温泉。四季の湯 強羅静雲荘。文部科学省共済組合箱根宿泊所。文部科学省。おいおい。共済組合ってそんなとこ泊まれるのか。って泊まれるみたいですねえ。うーん、きっと文部科学省の高級官僚には安く泊まれるプランが。いや高級官僚は泊まらないか。でも、食堂にいた品のいいご家族はきっと文部科学省。いや知らんけど。ご飯は、ちゃんとおいしいです。お風呂も素敵です。お部屋もシンプルですけど綺麗です。部屋付きのトイレ、狭いです。お布団、ちょっと固いです。ここは改善していただきたい。お値段お一人様1万円。まあ平日の相場、ちょっと安めのお宿と言うことで。

 

20160105_110005_p1060659 今回は一泊の旅行なので、翌日には帰ります。昼飯はやっぱり小田原で、魚を食います。が、さすがに生ものはちょっと飽きが来たので、揚げ物系に行きます。小田原の漁港市場付近に、とてつもなく鯵のフライがおいしいというお店があるらしいので、そこを目指して行きました。が。正月は6日からの営業と言うことで敢えなく挫折いたしました。時点として、やはり人気の漁港市場食堂、という文字通りの市場の中、2階にある食堂に行って参りました。

 

こちらはとても庶民的、というか、昔の食堂っぽいお店であります。厨房で威勢のいいお姉ちゃんが料理をさばき、お客はセルフサービスで注文した品物をとりにいきます。今回食べたものは、ミックスフライ定食。うー。旨いです。冷凍物でない鯵のふっくらとした感じが良いですな。まあ、これはある意味どこで食ってもそんなに大差のない旨さでありますが、市場食堂の気取らない雰囲気がとってもよろしい。最近は、市場食堂と銘打って、観光市場食堂的な者が結構あり、刺身定食が3,000円近くしたりするものがありますので、そういうのはちょっと残念感がありますな。

 

20160105_111612_p1060663 こちらは、昭和の香り漂うお店でありますので、その点、まことに良心的であります。箱根には何をしに行ったのか、と言われると、風呂に入りに行った、ということにつきるのでありまして、彫刻の森にも芦ノ湖にもケーブルカーにも一切立ち寄りませんでしたが、まあそれはそれで。小田原、魚旨し、ということでいかがでしょうか。

 

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